水槽用LED照明を天井吊り下げに改造してみよう
水槽の上に乗せるタイプのLED照明。しかし掃除やメンテの時に少し邪魔じゃないですか?それを天井から吊り下げる形に改造してみよう!…というのが今回の企画。
これがまた非常に簡単な作業で、驚くほど使い勝手が良くなったのですよ。
最近仕事が忙しくて記事更新が滞っていましたが久しぶりにお遊びDIY系です。
一般的なLED照明は邪魔
まずは一般的な水槽用照明のお話から。
ガラス蓋を兼ねた足を用いて、水槽の上に設置するのが主流ですな。
蛍光灯の頃はいろいろとアレでしたが、LEDに変わって価格が落ち着いてからは明るさもコスパも十分。
うちでもいくつも使用しています。
これが改造前の状態。30cmキューブは2本は60cm用LEDライトを使って共用にしています。
足の高さは製品によって差があり、コレは比較的長いタイプですが…それでもメンテの際には少々邪魔。
その都度照明を外しても良いのですが、それでは暗くなって掃除がしづらい。どうにかもっと快適ノンストレスにならんもんかな…と、長いこと思っていたわけです。
ちなみに水槽用照明には上部にフレームを付け、吊り下げるタイプのものも販売されております。
こんなやつ。
乗せタイプよりはだいぶマシなものの、やはり邪魔な事に変わりはない。そして無駄に高価な製品が多い。
変態工作好きなアクアリストとしては、
- 水槽メンテで一切邪魔にならない
- 飼育・鑑賞への影響もない
- 安くすませる(現在の照明を流用する)
という非常に虫のイイ条件付きで、どうにか自力工作できないものかと。
ところがこれが意外と簡単にできてしまったんですよね…。
いきなり完成写真
グダグダと引っ張っても面倒くさいでしょうから、今回はいきなり完成写真から。
こんな感じに出来上がりました。使用した物と工程は後ほど説明します。
じゃじゃーん。浮いておる、照明が完全に浮いておるぞっ。
水槽の上がとてもスッキリし、メンテも掃除も信じられないくらいに楽々。水ハネで照明が塩だらけになることもありません。
ただし、直接上から吊り下げるだけでは高さの調整ができず、結局メンテナンスの際には邪魔。だからといって高い位置に固定しては今度は水槽が暗くなってしまうので・・・
とりゃ。一般の窓用ブラインドを流用して吊っています。
これならば普段は水槽ギリギリまで下げておき、メンテの際は好きな位置まで上げるだけ。なんなら必要に応じて水槽との距離を変え、明るさを調整することも可能。
なんだこりゃ、めちゃくそ使い勝手が良いじゃないですか。
簡単天井吊りの工作方法
ではでは改造について、使用した物から。
…といってもこれまで使用していた水槽用LED照明以外に用意したのは『安い窓用ブラインド』しかありません。
これですな。長さは天井の高さに合わせてチョイス。うちはちょっと天井が高かったので120cmを使用しました。
作業内容も簡単。
- 全てのスラット(羽)を外す
- スラット可動用のヒモとロッドを外す
- 一番下のバーに照明を付ける
で終わり。ちょっと工作好きな方ならば楽勝かと。
本当は全ての工程を写真で紹介したかったのですが、ブラインド製作で一番手間がかかっていそうなスラット部を全部壊していく様子は「貴様、俺に喧嘩を売っているのか?」とブラインドメーカーの方に思われそうなので非公開。作業していてちょっと罪悪感がありましたし。
なおブラインドはスラットがペラペラの安っぽいものを選ぶのがポイント。お値段も抑えられて一石二鳥です。高級な木製なんて買う必要はありませんぞ。
ブラインドってのは下部を窓枠に固定しスラットの開閉だけで使用するケースもあるようで、そのための固定部品が付いています(付いていない製品もあるかも)。それを水槽用LED照明にしっかり取り付けて吊ります。
両面テープで貼り付けると落下の危険があるので、がっちりと固定しましょう。グルーガン(ホットボンド)も危険。
水槽用LED照明は意外と熱を持つので、ココの取り付けは熱に強い方法にしましょう。私は『2液性のエポキシ接着剤』で固定しています。
普通に買うと高いので100均で売っているヤツでも良いかと。
そして照明には電源コードが付いていますが、そのままコンセントに刺しているだけでは昇降時に影響するので…
適当な位置で壁に固定しました。
ブラインド加工と照明固定等に関する作業は簡単かと思いますが、やはり『天井にブラインド枠を取り付ける』という部分が慣れていない方にはハードルが高いかもしれません。
もちろんコレも貼り付けたり、直接天井に付属ネジで取り付けたりではダメ。すぐ落ちます。
ここはアンカーを使用してしっかりと。
個人的に超オススメなボード用アンカーはこれ。
簡単・強力の決定版『かべピタ!ミニ』ですよ。
私もこれまでいろいろなボードアンカーを使用してきましたが、コイツの便利さは桁違い。付属のビスをボードにねじ込み、外し、そしてアンカーをねじ込むだけ。アンカー作業で嫌なボード粉も非常に少ない。
取り付けビス径は2~3mmですが、この簡単さで安全強度は3kg。今は何をするにもこれしか使っていません。
水槽用LED照明を吊り下げ改造
最初の写真の状態から、現在はこのような見た目になりました。30cmキューブは1本移動し、代わりにレタスを栽培しています。これは人が食べる用ではなくウニのエサ。
天井ボードに穴を空ける必要があるため、賃貸の方は難しいかもしれませんが・・・もし可能な環境で水槽用照明にストレスを感じ、なおかつこの手の工作が好きな方ならばぜひお遊び感覚でやってみてはいかがかと。
目から鱗が落ちるほどメンテが快適になりましたし、水槽まわりもスッキリして気分も良いですよ。
大きな地震の時にそのまましていると派手に揺れますが、すすっと上げてしまえば問題無し。
しかも今回の改造費用は
2000円弱
とお財布に優しすぎる金額。吊り下げ式照明を新たに購入するなんてバカらしいですな。
「俺もやったるぜ!」という酔狂な方向けのポイントと注意点としては…
- ブラインドの幅は照明の長さの半分程度でOK
- スラット可動用の紐を切る際、間違って昇降用の紐は切らないように
- 水槽用LED照明は意外と熱を持つため、両面テープやボンドは熱で剥がれる場合がある。固定はしっかりと念入りに
- 魔改造に伴う事故等については一切責任を負いかねます
…となります。
特に天井と照明の固定は念入りに、万が一を想定して過剰なほど頑丈にしておくことをお勧めします。それと「落ちた」とか「割れた」とか言われても困りますので、自己責任でお願いします。
うーむ。いつもアホな改造遊びばかりですが、今回は久しぶりに充実した魔改造となりましたなぁ。