海水水槽で発見する『謎の生物』一覧(ごくごく一部)

海水水槽を始めると、見たことも無い謎生物に出会うというのはよくあること。良好なライブロックを入れればほぼ100%の確率で「なんか変なのがいる…」と。

当ブログ『水槽抱えて三輪車』もマリンアクアリウム情報ブログを名乗っておきながら、ポピュラーな魚の記事などは一切書かず、気付けばやれクモヒトデだのワレカラだの飼育対象にすらならないような生き物ばかり熱く語る異空間となっています。

・・という事で、ちょっと「海水水槽で発見される謎の生物」をまとめてみようかと。

全部挙げるとすごい数になりますのでほんの一部ですが、水槽から謎の生物が出てきて「なんだコイツ!?」と思った方はこの中にいるかもしれませんぞ。

過去記事の追記・再編集版です(不定期更新)

ゴカイ類(スピオ科)

スピオ科のゴカイ

謎検索ワード

海水水槽 砂の中 管 二本 触手

ライブロックに底砂を入れていると、砂で作った細長い管のようなものができてきます。その先から二本、ピロピロしたものが出ていたり。

これはゴカイ類の一種で、スピオ科に属する…と言われたりしますが、多様な種類がいるうえに厳密な種類の判別は困難。

海水水槽を続けているとほぼ100%出会う生き物であり、まさに謎生物の登竜門とも言える生き物です。ケヤリムシのように管の中に本体が入っており、先から出した二本のピロピロで餌を絡めとって食べます。

細かい底砂を入れている場合など、掘り返すと網の目のように砂中に張り巡らされていることも。

某質問掲示板などでも「これなんですか!?」「駆除ですか!?」と心配していたりしますが、全く騒ぐ必要はありません。

初めて見ると心配になるかもしれませんが、残り餌のカスなどを食べてくれる有益な生き物ですので駆除なんてとんでもない。コイツは海水水槽をやっていれば一生付き合うことになるほどのド定番なのですから。

ちなみに外に出るとこんな感じ。

海水水槽のスピオ科ゴカイ

うむ。「お前は大人しく砂の中に入ってろ」と言いたくなるようなフォルムですな。

このように稀にガラス面を登ってそこに居を構えようとしたりもします。そして失敗します。

ゴカイ・ウミケムシブリッスルワーム

ウミケムシ

謎検索ワード

ゴカイ ウミケムシ ミミズ 毛虫 ぴこぴこ

ライブロックにゴカイはつきものであり、最終分解者として有益な生き物。発見すると駆除しようとする方も多いですが、よほど増えすぎない限りはそのままにしておくのが水槽のためでもあります。…というか爆発的にゴカイが増えるような水槽はエサのあげすぎです。

しかしウミケムシとなると話は別。いろいろ害がありますので問答無用で駆除対象になることも。

ところがどっこいウミケムシもゴカイの仲間ですので、その境は非常に曖昧。これがまたアクアリストを悩ませ、人によって意見が分かれる部分でもあります。

ちなみに上の写真は海水水槽ではよく見かけるポピュラーなヤツで、分類すると『ウミケムシ』寄りの位置におり、『ブリッスルワーム』と呼ばれたりしているゴカイ類。

ウミケムシに近いことから「魚が刺されて弱った!」と大騒ぎする方もいるようですが、コイツは元気な魚を刺して弱らせるような種類ではありません。思い込みを無駄に拡散するのはやめましょう。

「明かにモンスター!」な巨大ウミケムシは駆除対象でしょうが、水槽内に増える小さな種類ならば普通にゴカイと同じく最終分解者として働いてくれますし神経質になるほどの害もありません。

どうしても見た目が悪いために「キモい!駆除したい!」という気持ちは理解できますが、こういった気持ち悪いヤツらも含めて多くの生物でバランスを取っているのが海水水槽ですので、よほどの事がない限りは駆除しないほうが良いかと…。

イトヒキゴカイ・ミズヒキゴカイ

イトヒキゴカイ

謎検索ワード

ライブロック 穴 糸 きもい うねうね

コイツもライブロックを購入すると出会う確立の高い生き物、『イトヒキゴカイ・ミズヒキゴカイ』

小さな穴から無数の細い糸を出している事が多いですが、底砂に棲む場合もあります。

見た目は気持ち悪くて駆除対象レベルではありますが、これもゴカイの一種なので堆積物を食べてくれる有益な生き物。

しかし中には「うぼえっ!」と思うくらいデカくてキショいのもいますので…そこは個人の判断で。

なお本体はライブロックの中や隙間で育っていくので、なにかの拍子に全部出てきた時は海水水槽を引退したくなるほどの衝撃だったりします。覚悟しておきましょう。

ウズマキゴカイ

ウズマキゴカイ

謎検索ワード

ガラス面 白い つぶつぶ うずまき 巻き貝 硬い いっぱい

ガラス面に白くて小さいツブツブが増えてきたら…それは『ウズマキゴカイ』の可能性大。

単なる汚れか、カルシウムが固まったのか…といった雰囲気ですが、その名が示す通りゴカイの仲間です。くるくる渦巻いているのは彼等の棲管(せいかん)。この中にちっこいゴカイが入っており、水中の極微小な生物や栄養物を食べています。

特に害はありませんが、どんどん増えてガラス面が汚くなるのが難点。スクレーパーでガリガリ削り取れば簡単に落ちますが、コケと違ってスクレーパーが痛むのがこれまた難点。



クラゲムシ

クラゲムシ

謎検索ワード

ガラス面 平べったい 半透明 ヒラムシ 軟体 糸 羽 アメーバ

コイツはライブロック経由ではなく、海水から混入する事が多い生き物。微生物類のパック購入などで混入する事が多くなります。

私も某プランクトン販売ショップからプランクトンパックを購入したところ、コイツが爆発的に増殖して大変な事になりました…。

「クラゲムシ」という名ですが、クラゲでもなけりゃ虫でもありません。

暗くなるとこのように糸状のものを水中に漂わせ、微生物を絡めとって食べます。

粘膜状のものではなくしっかりとした『糸』のほうなもので、よく見ると鳥の羽のような枝があります。

ものすごく繁殖力が強い上に小さなエビなども絡まってしまうので…私の水槽人生で数少ない『駆除対象』となった生き物でもあります。

ヒザラガイ

ヒザラガイ

謎検索ワード

ライブロック ガラス面 張り付く ワラジムシ ダンゴムシ 小さい 平べったい

ライブロックにぺったりと貼りついて目立たないですが、これでも貝の仲間。『ヒザラガイ』

この写真はよく見かけるタイプですが、種類によって見た目の違いが大きく、まるで別の生き物のような気持ち悪い外観のヤツもいます…。

掃除に出発

裏側はこんな感じ。ガラス面やライブロックの藻類を削り取って食べてくれるので掃除係としても大活躍。薄い石灰藻も食べます。

昼間はライブロックの裏側などや底砂内のガラス面などにへばりついており、真っ暗になると行動しているため…動いている姿はあまり見ることができません。

見た目はアレですが爆発的に増える事もありませんし、害もないので放っといても大丈夫。むしろお掃除役として頼もしい存在です。

クモヒトデ

クモヒトデ足

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ライブロック 穴 触手 足 縞模様 二本 イカゲソ

ライブロックの穴からピロッと見える、足のような触手のようなイカゲソのような触手。

コイツは状態の良いライブロックを購入すると高確率で出会う生き物『クモヒトデ』、謎生物の登竜門的なヤツですな。

その名の通りヒトデの一種ですが堂々と這いずり回る事は少なく、触腕だけを出した状態で穴などに隠れています。

溜まって腐敗した残りエサも一生懸命かき集めてくれるデトリタス(堆積物)食の貴重な生物であり、隠れた掃除係として大活躍してくれる有益な生き物なのですよ。

クモヒトデ

出てきた状態はキモカワ系。何か理由がない限りこの状態を見る事は珍しく、たいていは触腕の先っちょしか見れません。

…が、飼育水槽内で繁殖し、エサを貰える事に慣れた個体は真っ昼間からワサワサ這いまわったりも。うちのクモヒトデ達は昼間も普通に外を歩きます。

魚や甲殻類にちょんちょんと触腕を伸ばしたりしますが、決して悪さはしないのでご安心を。ただし、弱って死ぬ寸前の魚などには絡みつく事があります。

これはクモヒトデに限った話ではありませんが、魚類や甲殻類の死骸なども食べる生き物はとても敏感で、死が近づくとまだ息があるうちから寄ってきます。これを勘違いして「魚がクモヒトデに襲われて喰われた」「ゴカイに群がられて死んだ」などとSNS拡散する人もいるので真に受けないように。

ワレカラ

ワレカラ

謎検索ワード

虫 海藻 小さい シャクトリムシ 茶色 動く

もはや謎生物とは呼べないメジャーな生き物、『ワレカラ』

マクサなどの新鮮な海藻にくっついてきます。

動きがとても可愛いのですが、魚類と同じ水槽に入れるとあっちゅー間に食べられてしまうので・・・可愛がりたい場合は隔離しましょう。一般的な海水水槽での飼育はけっこう難しいです。

海水水槽の謎生物・あとがき

海は広いな大きいな…ですので、そりゃもう謎に満ちた世界。

海洋研究機関ですら「わかりません」と答える生物が発見され続けているのですから、たかが水槽と言えど知らない生物がいて当然です。

ただし、一点だけ肝に銘じておいていただきたいのは『淡水水槽と海水水槽は違う』ということ。

淡水のように買ってきた生き物『だけ』を水槽内で飼育するという環境は、本格的な海水水槽ではありえません(ハリセンボンやタコなどのベアタンク飼育や、鑑賞用の一部魚類は除く)。

ここを勘違いすると「綺麗な魚を買って~ちょっとエビも入れて~ライブロックも入れて~・・・・ってなんか変なのいる!駆除!駆除!!」…と過剰反応するハメに。

海水は様々な生き物がいることでバランスを取っており、水槽が適切な状態であればピコピコしたヤツもウネウネしたヤツも環境の一部です。まずは適切な知識を身に着け、上手に謎のキモ生物と付き合っていきましょう。慣れてみると意外と可愛いもんですよ。

海水水槽で発見する『謎の生物』一覧(ごくごく一部)”へ5件のコメント

  1. シェル より:

    海水水槽の砂に一杯砂で作ったヤクルトの細さのストロー位のパイプがたくさん繁殖しています‼️
    これは、なんなんでしょう。
    水は塩を溶かしたり、小笠原の海水を取り寄せたりして飼育しています❗

    1. 灰犬 より:

      コメントありがとうございます。
      そのパイプ状の先から触手のようなものが出ていませんか?
      海水水槽ではよく見かける多毛類(ゴカイ類)の一種です。ストロー状のものは棲管(せいかん)と呼ばれる住み家でケヤリなどと同じ。ピロピロと2本伸ばすタイプが最も多いです。
      見た目はちょっとアレですが基本的には害はなく、余計な残り餌や有機物を食べてくれる掃除屋ですよー。

      1. シェル より:

        ありがとうございます。
        水玉ハゼを住まわせていたのですが、痩せ衰えて、網目上に砂の中に、たくさん繁殖しているのに気付きました。
        ピンセットで山ほど掘り起こしました。
        理由が良く分かって納得しました‼️

        1. 灰犬 より:

          おおー、ミズタマハゼ!いいですね~。私も大好きです。
          底砂が細かいと増殖する生き物ですし、ミズタマハゼへの餌も栄養になっていたのでしょうなぁ。
          もしまた何かあれば、真面目な話からくだらない話までお気軽にコメント下さい。

      2. シェル より:

        ありがとうございます。

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