キモかわデトリタス食『クモヒトデ』飼育方法・繁殖・餌付けなど…
世の中にはさまざまな性癖を持つ人間がいます。
幼女にしか興奮しない男性もいれば、熟女ハンターと呼ばれる猛者もいます。
罵られながら踏まれるのが嬉しかったり、食べてはいけないものを食べたがってみたり。
もはや「みんな違って、みんな良い」などという、綺麗な言葉では片付けられない問題です。
マリンアクアリウムもまた然り。
ヤッコなどの色彩に魅せられた人、サンゴの美しさにハマっている人、カクレクマノミにファインディングニモられた人などなど・・・・いろいろな嗜好があります。
そして水槽内では主役と呼べないような、コアな生物にばかり魅力を感じる人もいます。はい、ここにいます。
以前にも「クモヒトデ【飼育方法!?】と【魅力】」という記事で書きましたが、またもやクモヒトデ話です。
クモヒトデ
ライブロックなどを購入した際、水槽に入れてしばらく経つと「なんかイカゲソのような物が、穴から出ている・・」もしくは「触覚のようなものが2本出ている・・」となった事はありませんか?それがクモヒトデです。
この写真はだいぶ大きくなっていますが、最初の頃は5mm~1cm程度の細い足がチョロっと出ている事が多いです。
こんな感じです。ピロピロと伸ばしています。
餌を特に与えなくても勝手に生きていますので、地味な同居人として水槽に入っている方も多いのではないでしょうか。
飼育
一般人で「クモヒトデを飼育対象」としている方は少ないと思います。幼女や老女に興奮する男性よりも、少ない比率でしょう。
私も昔は「ただの無害な同居人」として見ていました。しかし、今では水槽のメインと言っても良いほどの溺愛っぷりです。
そのようになった理由は
- 餌付けていると、目に見えて馴れてくる。
- 繁殖していく様が楽しい。
の2つ。加えて言うならば
- 人からはブス専・・いえ、「変わった趣味だね」とよく言われる
- しかも恋愛対象は8歳~58歳と幅広く対応
というのもあります。加えた2つに関してはあまり触れないください。というか一部法律に触れてくる部分ですので。
飼育・餌
クモヒトデは放置していても勝手に生活しています。残り餌も食べますし、堆積物も食べます。
しかし、餌付ける事も可能です。
小さな人工餌をピンセットなどでつまみ、足(腕)のところに持っていくと・・・・きゅるんっと受け取って引き込んでくれます。これが非常に可愛い。うまく受け取ることができないと、必死に足をウネウネさせるところも可愛いです。
基本なんでも喜んで食べますが、この「ひかりクレスト コリドラス」が最も喜ぶ(ような気がする)ので、これを砕いて与えています。
大きい個体には大き目の餌を指でつまんで持っていくと、こちらの指にからみついてきたりもします。今、「気持ち悪いっ!」と思いましたか?ええ、それが正常です。「わーい、クモヒトデと握手だー」なんて喜ぶ変態は私だけで十分です。
餌付けるのに慣れてくると、餌を受け取りに出てくる勢いも増してきます。餌付けを始めた当初は足の先でしか受け取らなかったのに、だんだん身体半分くらい出して受け取るようになってきました。
基本的にクモヒトデは夜行性。明るいうちは足先しか出しません。わりと頻繁に穴の引っ越しをしますが、それも大半は暗い状態で行います。
しかし我が家のクモヒトデは、昼間からズルズル出てきて引っ越したりしています。
どんな生物でも「食べ物」に関しては覚えが良かったりしますが、クモヒトデも例外ではなく・・・煌々と照明が付いている状態でも、餌を入れるとあっちの穴からもこっちの穴からも、ウニウニと這い出てくるようになりました。
繁殖
クモヒトデは水槽飼育で繁殖が可能です。ただし、濾過形式によっては難しい場合もあります。
我が家は「微生物を吸い込まない」をモットーに水槽作りをする事が多いので、底面濾過方式を多用します。
現在は60cm水槽で多めのライブロックを入れて飼育していますが、ライブロックから出てきた数匹に始まり、約1年で40~50匹に増えました。
残念ながらまだクモヒトデの幼体は観察できていません。いつか撮影してみたいものです。
あとがき
このクモヒトデ、最初は誰もが気持ち悪いと感じる事でしょう。
しかし冷静に見てみれば、海中なんてドイツもコイツも気持ち悪い生物ばかりです(笑)
マリンアクアリウムは慣れとの戦い。さぁ皆様もクモヒトデと握手を楽しめるよう、正常な感覚を麻痺させていきましょう。