30cmキューブ水槽を「底面濾過+外掛けフィルター」で…
またもや新規水槽の立ち上げ。今回は小型の30cmキューブを使って『底面濾過』+『外掛けフィルター』の方式で製作してみました。
底面濾過に外掛けや上部フィルターを組み合わせるやり方に対しては否定意見もありますが、そのあたりは後ほど。
30cmキューブ水槽
底面濾過+外掛けフィルター
今回の製作は特にテーマがあるわけでも目的があるわけでもなく、「いま置いている30cmキューブ(ヤエヤマギンポを単独飼育)の隣が空いているので、同じ水槽を並べておけば見た目も良いか…」といった程度。何を入れるかも考えていません。
底面濾過にすることだけは決めていたので、必要なアイテムをまとめて注文。
水槽は同じものにするため、コレ。
『コトブキ・クリスタルキューブシリーズ』はコスパが良いものの、コーキングは非常に雑で汚い事が多い水槽です。
安いは正義、コスパは神、細かい部分は見ないフリ、そういう意識で使用する水槽です(個人的な感想です)
底面フィルターは『GEX マルチベースフィルター』を。長年底面濾過を愛用していますが、コレは今回初の商品となります。
選んだ理由はサイズ。30cmキューブに並べると隅から隅までぴっちりと敷くことができるわけです。写真は後ほど。
そしてコレ。『GEX・簡単ラクラクパワーフィルター(L)』を吸い上げに使用します。
コレは過去に何個か使用しているのですが、その変態的な個性が非常にお気に入りなんです。
- 濾過槽内にエアレーション機能付き
- ルーバーで排水角度を調節可能
- フィルターがめちゃめちゃ使いづらい
- ガラガラと駆動音がうるさいうえに、エア音もうるさい
…という、とても素晴らしい部分と最低な部分を兼ね備えた、ハイブリッド的外掛けフィルターなのですよ。
かなりブサ…えーと、個性的な顔立ちなのに、声だけはめちゃめちゃ可愛い!…とか、いつも笑顔が素敵だけど、いつも鼻毛が片方出ている…とか、そんな感じのフィルターです。
到着…しかし時間がない
これらの注文していた商品が届いたのは、ちょうど仕事で出かけようとしていた矢先。
帰ってきてからゆっくり製作すれば良いのですが、おそらく1週間ほど戻ってこないと思うので…できれば製作してから出たいところ。そのまま空回しして行けば、立ち上げの期間も稼げますし。
よし、急いで作ってから出かけるとしましょう。
「仕事に行く前に、ささっと○○○を片付けてから…」てなケースはありがちですが、「仕事に行く前に、ちゃちゃっと水槽を立ち上げていこう!(しかも海水水槽)」ってな人も少ないかと(汗)
いそげっ!勢いよく梱包をひっぺがして、製作開始だっ。おっと、カメラを出さねばっ。
まずは30cmキューブ水槽の底に、GEX・マルチベースフィルターを敷き詰めていきます。
見て下さいよ、このピッチリ感。
GEX・マルチベースフィルターは『14x7cm』の長方形パネルで構成されているので、8枚使用することで『28x28cm』を作れるんです。これ、30cmキューブの内寸ぴったり。
やや柔らかめの素材で、吸い上げパイプ位置の自由度も高い。こりゃ非常に使い勝手が良いじゃないですか。
底面フィルターフェチなので各メーカーの製品を使用してきましたが、コレはダントツ1位ですな。これからは毎回コレを使うことにしましょう。
前回、『余り物で底面濾過水槽・やっつけ適当工作』では水流ポンプ(コンパクトオン1000)で吸い上げましたが、今回は長く使う予定ですので外掛けフィルターと接続します。
ちょっと試しに、余っていた外掛けフィルター界のモンスター、コトブキ・プロフィットフィルターBIGを置いてみましょう…。
おおう。さすがモンスター、左右幅は目一杯で微調整すらできぬ(笑)
接続位置のズレはどうにでもなりますが、やっぱりやめましょう。30cmキューブに使うにはオーバースペックですし。
当初の予定通り、GEX・簡単ラクラクパワーフィルターを接続。
底面フィルターもGEXなのでパイプはポン付けかと思いきや…そうもいかず。少々加工が必要でした。
さてさて、ちょっとココで『底面濾過の吸い上げ方式』に関して個人的な見解を…。
底面濾過、下から吸うか?横から吸うか?
『底面濾過』に関しては言うまでもなし。底にフィルターとは名ばかりの網状プレートを敷き、底砂全体を使って生物濾過する方式です。こと生物濾過に関しては高い性能を誇りますが物理濾過も底砂でおこなうため、砂が汚れるという欠点も。
とにかくパイプに「上昇する流れ」を作ればOKなので、エアレーションやポンプなど…さまざまな方式で使用されます。
しかし『各種フィルターとの接続』に関しては人によって意見が大きく別れます。
上部&外掛けフィルターと接続
今回私が製作するのも『底面濾過+外掛けフィルター』ですし、メーカーでは『底面濾過+上部フィルター』の接続を勧めている事もあります。
しかし、コレに対して「無意味!愚か!」と批判する人もいるわけです。そんな方たちの理屈としては…
外掛けフィルターや上部フィルターの最大の利点は『高い物理濾過能力と、メンテナンス性』にある。
しかし底面濾過と接続すると底砂が物理濾過をおこなう事となり、そのメリットが活かせない。特に外掛けフィルターは物理濾過は優れているが生物濾過が劣っているので、まったく意味をなさない。
底面濾過と、その他フィルターを併用するというのは非常に優れているやり方だが、それらは独立させるべき。接続するなど愚の骨頂。
どこぞの自称プロアクアリストの主張より
…といった感じ。
なるほど、ごもっとも。たしかに目的によってはそうなっちゃいますな。しかしアクアリストってのは独善的で視野が狭い人間が多いのも事実。…私もその1人ですけど(笑)
私が底面濾過に外掛け(or上部)を接続するのは、純粋にエアリフト方式以上の汲み上げ力を得るためと、フィルター内にエアレーションとヒーターを入れるためです。それだけでも十分すぎるメリットがあるんです。
外部フィルターと接続
あまりやっている人を聞いたことがありませんが、コレも私は多用します。
「ただでさえ酸素不足になりやすい外部フィルターを、底面から吸って入れるなんてとんでもない!!」とおっしゃる方もいますが…そうやってなんでもかんでも理屈で決めつけるのはやめましょうよ。
エアレーションもヒーターも入れる事はできませんが、生物濾過に関しては鬼の性能を誇る水槽を作る事ができるんですよ。
再び製作話へ…
さてさて。
話が脱線している間に底砂を敷き詰めて海水を入れ、ライブロックまで入れました。
いそげいそげっ、早く出かけないと。
ほいっ!
水槽と一緒にアオサも購入していたので、バクテリア代わりに少し入れてみました。ライブロックは「シャコが出た話」で書いたヤツです。あっちこっちたらい回しにされ、やっと落ち着きました…。
ちなみに今回並べたかった隣の水槽と一緒に撮ると…
こんな感じになっています。
60cm水槽用のLED照明を2つの水槽にまたがるように設置。兼用にしています。
右はヤエヤマギンポ1匹だけ、めちゃくちゃ甘やかして飼育している水槽です。茶ゴケなんて食べさせず、豊富にエサをあげているのでベアタンク&ライブロック無し。水槽内にエサを持った手をゆーっくり入れると、手に乗って食うんですよ、コイツ。可愛いったらありゃしない。
あとがき
…という事で、仕事に出る前に大急ぎで立ち上げた『30cmキューブ+底面濾過+外掛けフィルター』
所要時間は30分ほどでした。
あ、書き忘れました。以前『コトブキ・views』の記事を書いたときに「フタのサイズが間違っていて乗せられない!」という事がありましたが、今回のクリスタルキューブ300、同じモノを購入したのにフタのサイズがだいぶ違う。
商品説明でのフタ寸法は『283x240mm』、前回購入したものは『280x240mm』なので概ね寸法通りなのですが、今回届いたフタは『278x222mm』(奥行側が約2cmも短い)という…。
とりあえずviewsのように乗せられないということはないですが、どうやらコトブキは『ガラスフタのサイズがかなり適当』という事らしいです(笑)
コトブキって設計はすごく良いのに、作業の部分がアレなんですよね。腕が悪いというか…雑というか…。それでも好きなんですけど。
さてさて、ではお仕事に行ってきます。早く立ち上がるといいなぁ…どんな生き物を入れましょうか…。