細くて長い変な魚【イシヨウジウオ】飼育方法・餌・生態・注意点など
ヨウジウオの一種『イシヨウジ・イシヨウジウオ』の飼育方法・餌・飼育に関する注意点などを紹介しています。
イシヨウジウオ
飼育方法・餌・混泳など
適正水温:
20~25℃
エサ:
プランクトン・微生物類・冷凍エサ(ブラインシュリンプ・コペポーダ等)
混泳:
大人しくデリケートなので、ナワバリ意識の強い魚との混泳は不可。
飼育難易度:中の上
性格は臆病で慎重。やや神経質な部分があるので、できるだけ静かな環境が望ましい。
餌付け難易度:中の上
プランクトンフィーダーなので人工飼料には餌付きづらい。
水槽投入直後など、環境に慣れるまでは餌を口にしてくれない事もしばしば。
体長は最大で約20cm。通常は水中を泳ぎ回る事はなく、ゆっくり底面やライブロック上を滑るように進む。
口が非常に小さいうえに人工餌類は食べ物と認識してくれない場合が多く、安定した餌付けができるかが勝負。
水三輪的なイシヨウジ飼育情報
細長い口先はタツノオトシゴのようで、スルスルと動く姿はまるでヘビ。
一般的な海水魚類とは一線を画す珍生物、イシヨウジ。
成体は一夫一婦制のペアを形成し、「挨拶行動」と呼ばれる特徴的な習性もっているそうな。
イシヨウジウオの挨拶行動
残念ながらペアで飼育できていないため、調べた情報になりますが・・・
イシヨウジのペアは通常は別行動しているものの、毎日、日の出後に「挨拶行動」と呼ばれる「互いを確認する行動」をとるそうです。
スルスルと互いに近くに寄り、身体を軽く擦ったり・・・約2~3分近くに寄り添い、その後は再び別行動を。
挨拶行動する場所はペアごとにほぼ決まっていて、繁殖期・非繁殖期問わず、毎日の日課として繰り返すそうな。
非常に興味のある行動なので、ぜひペアで飼育してみたいのですが・・・流通量も多くないうえに、雌雄の見分けがわかりません。
いつか大型水槽に数匹入れる形で観察してみたいものです。
臆病で神経質
これは環境や個体差があると思いますので、一例としてご参考に。
我が家に迎えたイシヨウジウオは劣悪な環境で飼育されていたうえに、購入時の扱いも雑だったために非常に神経質でした。
参考記事⇒久しぶりの生体追加【イシヨウジウオ】
水槽に迎えてもじっと動かず、何も食べず。
近くに小さなエビやマガキガイが寄ってきただけでパニックを起こしたように逃げる状態が2~3日続きました。
幸い、その後は落ち着いてくれましたが…できるだけ生き物が少ない環境のほうが安心できるかと。
イシヨウジが食べるエサ・餌付け
一般項目でも触れましたが、どんなに小さい顆粒状のタイプでも人工餌の類はほぼ食べ物として見てくれません(個体差はあると思います)。
人間の手で与えられる餌としてはやはり『ブラインシュリンプ』が最も餌付きやすく、活ブラインシュリンプであれば簡単に食べてくれます。
しかし動きはとても優雅なため、食べるペースは遅め。
この手のプランクトンフィーダーは「起きている間は常に餌を探している」という生活スタイルが多く、ごく小さな餌をマイペースに延々と食べ続ける食性のため、明確に「はい、餌だよー」「はい、終わりだよー」という飼育方法では痩せていってしまう事があります。
ヨウジウオだけに限らず、マンダリンやテグリ系、ウミテングやタツなど・・・・そういった生物を飼育する場合、微生物が自然と繁殖するような環境を整えてあげるのが好ましいでしょう。
増えやすいウミブドウなどを入れ、半リフジウムのような環境で飼育するのが最も長生きするようです。
イシヨウジウオの飼育方法・まとめ
クマノミやヤッコなどといった「王道の海水魚」とは違ったコツを必要とする種類の生き物ですが、慣れてしまえば大人しくて飼育しやすい『イシヨウジ』
複雑に組んだライブロックの隙間もスルスルと入っていく姿は他の魚類とは違った新鮮さがありますし、穏やかな性格も可愛らしいです。
ショップなどではあまり見かけない生き物ですが、個性的な珍生物が好きな方はぜひ一度飼育してみてはいかがですか?