スポッテッドマンダリンの飼育は難しい!?餌付けは?
海水魚で「マンダリン」というと、あの青くてケバいほうがメジャーですが、ちょっと抑え目な緑のコイツも忘れちゃいけません。
別名「サイケデリックフィッシュ」と呼ばれる事もある「スポッテッドマンダリン」です。
今回は長期飼育での実体験などを交えた戯言をご紹介します。
我が家の生物達の中でも、最年長グループに入るスポッテッドマンダリン。これから購入を検討している方や、飼育を始めたばかりの方のご参考になれば幸いです。
飼育環境
40cm水槽でお迎えして、現在は60cm水槽にほぼ単独飼いです。
縄張り争いもなく、のびのび自由に暮らしています。
・底面フィルター+外部フィルター(kotobuki PowerBox SV900X)
・エアレーション無し
・ライブロック約7kg
同居人はイソギンチャクモエビ7匹と、フシウデサンゴモエビが4匹。小さなヤドカリが1匹。
掃除係にマガキガイ×1、ハナビラタカラガイ×2です。
マンダリンといえば、まずは餌の話
こういうプランクトンフィーダーでは避けて通れない「餌付け」ですが、人工餌への餌付けはウチでは早々に断念しました。。。
メインの食事は活ブラインシュリンプです。
毎日毎日、湧かしては与え、湧かしては与え・・・もう何年も続けていると、面倒とか大変とかいう感情は死にました。
与える時はこんな感じで。水流を止め、スポットライトで一箇所に集めて与えます。
すっかり覚えて、準備の段階でもう所定の位置にスタインバイしてくれます。フシウデサンゴモエビも覚えているので、わらわらと集まってきます。
こうやって与えるのは1日1回。だいたい30分~1時間くらい食べ続けています。
ブラインシュリンプを餌にする際に、心配なのが「不飽和脂肪酸を含んでいない」というアレです。
ウチの飼育環境では・・ですが、現在まで活ブラインシュリンプを餌に飼育してきて、病気や問題はありません。とにかく元気。
お迎え時はわりとスリムだったのですが、あっちゅー間に太りました。正面から見ると丸くてハムのようです。
「活ブラインシュリンプを餌にしているが痩せてきた」という話を伺いましたが、食べる事ができている量が少ないのかもしれません。
とにかく食べるのが遅いくせに大食漢ですので・・・しっかりライトで集めた状態でも、1時間以上食べ続けています。そのまま水槽に放ったブラインシュリンプでは、効率が悪くて十分に食べる事ができないようです。
たまにはご馳走も。
活ブラインシュリンプだけでも元気に育っていたのですが、最近は1~2ヶ月に1回、活ヨコエビを入れるようになりました。
京都の【横海老屋】さんから購入しています。
こんなヤツらです。見た目はもう虫ですよ、虫。
ぬるま湯の飼育環境で堕落したスポッテッドマンダリンも、大きくて素早く動き回るヨコエビに野生を刺激されたようで・・・・見た事もないようなハードな動きで捕食していきます。心なしか、ヨコエビを与えるようになってから顔つきがワイルドになりました(笑)
ヨコエビは水槽内で繁殖させられるのですが、とにかく朝~晩までエサ探しをしているので・・・どれほど入れても1週間経たずに絶滅させられます。しかも1日1回与える活ブラインシュリンプも普通にモリモリ食べる。。。「オヤツは別腹」みたいな感じなの?
ぜひ皆様も
とにかく丈夫。元気。長期飼育してみての感想はそれにつきます。
水温の変化にも比較的強く、真夏に少々水温が上昇しても変わらず元気です。
人工餌に餌付けようとすると一気にハードルが高くなるので「若干飼育が難しい魚」とされる事もありますが・・・それがなければとても飼育しやすい魚と感じます。
なお、ライバルの青いヤツ(マンダリンフィッシュ、ニシキテグリと呼ばれる種)のほうが、人工餌に餌付きやすいという話をよく聞きますが、そっちは飼育した事がないので比較情報はご勘弁下さい。
人にもよく馴れるので、水槽を観察していると寄ってきたり、エサをおねだりもします。必死にヒレをパタパタさせながらアピールしてくる姿は可愛いですぞ。
海水魚を扱っているショップなどで見るとガリガリに痩せている事が多いんですよね、この魚。
やはり餌付けがネックなのでしょう。見ていると可哀想で、全部買ってきて太らせたくなりますが・・・んな事したら水槽がいくつあっても足りません。ただでさえ増え続けているのに。
個人的にはオススメ種です。毎日湧かしましょうよ、ブラインシュリンプを。1~2年もやれば慣れてきて、歯磨くのと同じくらいの手間感覚になりますよ(笑)