見た目は地味・暮らしも地味『フシウデサンゴモエビ』
見た目はシックな幾何学模様、シャイで隠れがちなスタイル・・・派手な色を売りにしている種類が多い「海水エビ」の中でも、いろんな意味で地味な存在である【フシウデサンゴモエビ】
ずいぶん長いこと飼育してきたので、改めてその魅力などに迫ってみようかな…なんて。
エビ飼育の入門にも最適
成体の体長は2~4cm程度。海水エビは『イソギンチャクモエビ』のように小さく可愛いヤツから『オトヒメエビ』のように迫力のある個体、さらには『ゾウリエビ』のように大型水槽が必要な大きレベルまで大小さまざまですが・・このフシウデサンゴモエビは無難なサイズ感。
色も見てのとおり。特に主張するでもなく、かといって地味すぎず、なんとも表現できない模様に覆われています。
飼育に関して注意する点は、基本的に他のエビ類と同じ。
「水槽投入時の水合わせは慎重に」
「急激な水質変化には弱いので注意」
「酸素濃度は高めを心がける」
といった感じです。フシウデサンゴモエビは海水エビの中でも丈夫な部類に入るので、エビ飼育のコツを覚えるための入門としても最適です。地味だけど。
掃除でも良し個別に与えても良し
食性は基本的になんでもよく食べます。人工餌にも食いつきますし、海藻類も大好物。魚に死骸が出ればそれもつまみます。
個別にエサを与えなくても他の魚の食べ残しやライブロックに生える藻類で生きていく事ができます。
ちょっと共食い感もありますが、活ブラインシュリンプも大好物です。
光に集まっているブラインシュリンプをかきこんでガンガン食べていきます。
エビだけど丈夫
しっかりと水換えをして水質を維持していれば、あまり調子を崩すこともありません。水温の変化にも強いとは言えませんが、多少高水温になってもすぐに死ぬわけでもないです。
エサを豊富に食べられる適切な環境で飼育することができれば、容易に長期間の飼育が可能です。
寿命は厳密にはわかりませんが、長いのでは約3年ほど飼育できているような・・・いや、複数飼いしていると、誰が誰だかわからなくなってしまうので…「おそらくコイツは最初からいたヤツだ」という個体で3年くらいです。
最初は隠れがち。慣れればそれなりに。
フシウデサンゴモエビは基本的にライブロックの裏側などに隠れている事を好みます。
エサの臭いをかぎつけると、そー・・・・っと出てきて・・エサを掴み、再びそーっと後ずさりして帰っていく・・。そんな姿を見る事ができます。人影を感じると一瞬でピュイッと裏に入ってしまったりもします。
慣れてくれば人がいても気にしなくなりますが、やはり落ち着くのは何かの陰のようです。
ただでさえ地味なのに、この自己主張の無さ。つくづく水槽の主役には向いていない生き物です。。。
さぁあなたも地味エビとの生活を
購入は容易で、海水魚を扱っているショップならばほぼ確実にいます。
価格帯は500~700円ほど。複数購入で割安になる場合もありますのでまとめて数匹入れるのが良いかと。単独でも良いですが、それだとさらに目立たなくなってしまいます(笑)
もちろん水槽内での繁殖も可能ですよ。雌雄の見分け方は…えーと、なんと呼ぶのか忘れてしまいましたが・・・前についているワシワシとエサをかきこむ長い足。雄はその足が長く発達しています。
ぜひあなたも地味なフシウデサンゴモエビに可愛さを見出し、繁殖にもチャレンジしてみてください。
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