『イソギンチャクモエビ』イソギンチャク無しでも大丈夫?飼育方法や餌など
尻尾をフリフリする姿が可愛い『イソギンチャクモエビ』の飼育方法・食べる餌・イソギンチャクは必要なのか?…等々、長期間の飼育経験に基づいてご紹介します。
別称:セクシーシュリンプ
イソギンチャクモエビ・飼育方法
適正水温:22~26℃
エサ:藻類・海草・人工餌
混泳:小型の甲殻類を食べる魚には捕食されてしまうので不可。
その他の魚類、エビ類とは可能。
飼育難易度:低
甲殻類なので水合わせの際に注意すれば非常に丈夫で飼育は容易。そして長生き。
餌付け難易度:低
人工飼料もよく食べる。ライブロック等で藻類が豊富な環境であれば、特に餌を与えなくても飼育可能。
最大でも1~2cmほどの小型のエビ。
イソギンチャクと共生関係にあるが離れて行動する事も多く、イソギンチャクはなくても飼育に問題は無い。
飼育水槽内での繁殖も可能。
水三輪的な飼育情報
しっぽをブーンブーンと回す姿がなんとも悩ましい、小さな小さなエビ。
別名はセクシーシュリンプとの事ですが、うーむ、果たしてこれがセクシーなのか…。
小さくか弱いイメージがありますが、意外に飼育は簡単。少食なので特に餌を与えなくても勝手にライブロックに生える藻類を食べて生きます。与えれば人工飼料も食べますが、いつもライブロックや送水パイプなどにくっついていて底砂面にはほぼ降りてきません。
雌雄の見分けもわかりやすく(メスは腹部が大きくなっている。オスのほうがスマート)、環境が整っていればいつのまにか勝手に抱卵してくれます。ただし繁殖に挑戦したい場合、ろ過器の吸水口には注意が必要。目の細かいスポンジで覆うか、底面濾過が理想です。(オーバーフローでも一応可能)
甲殻類飼育の基本さえしっかりと押さえていれば簡単に飼育できてしまうクセに、色味は綺麗で動きも可愛い、特に餌付けの必要も無し、さらに長生きときたもんだ。
一般的なアクアリストにとっては好ましいエビなのでしょうが、変人アクアリストとしては少々つまらない気も。
「おい、オレは簡単に死ぬからな!あと、餌も食わねぇから!」
…といった感じで、夜中に何度も心配で見に行ってしまうような生き物が可愛くて仕方ないのですが…コイツは本当に手のかからない優等生です。まぁこれはこれで安心ですけど。
イソギンチャクは必須?
なんといっても名前がイソギンチャクモエビなので、もう生まれた時からイソギンチャクと生きる宿命を背負っています。名字が「天達」ならば気象予報士になるしかないじゃないですか。
イソギンチャクモエビに限らず、海の中には共生関係にある生物が多くいますが、種類によって宿主との距離関係は違い、朝から晩までべったりくっついて生きるタイプもいればけっこう自由に離れるタイプもいます。
その点、こいつらは後者。自然環境下でも宿主のイソギンチャクから離れる距離も時間も長いらしく、イソギンチャク無しでの飼育もへっちゃら余裕。
「まぁ、あればそれに越したことはないけど、べつに無くてもイイっすよ」
みたいな軽いノリのようです。
そんな気持ちでは由緒ある「イソギンチャクモエビ」の名を継いでいけないのではないだろうか。最近の若い者はいったい何を考えているのであろうか…と年寄りとしては思ってしまいますが、時代の流れというものでしょう。
でもやはり落ち着くのか、スターポリプは大好き。
「あ、オレこれでもイイっす。余裕っス」
ってノリですな。
けしからん。でも汚れがちなスタポを掃除してくれて助かる。ありがとう。
イソギンチャクモエビ
飼育方法・まとめ
しっかりした濾過装置と十分な酸素の供給さえ気をつければ小型の水槽でも飼育可能。他の生物にも余計なちょっかいは出しませんので、複数入れても問題無し。ライブロックを多く入れて藻類が発生しやすい環境であれば、60cm水槽で10匹入れても余裕です(他の生物量を考慮したうえで)。
その愛らしい見た目から子供にも好かれそうですので、ペットショップでお子様にせがまれた場合でも…
「よーし、パパが飼ってあげちゃうぞー」
といった感じで、勢いで購入しても大丈夫。
そして盛り上がって世話をするのは最初だけで、結局後々は奥様が世話するハメになっても大丈夫です。飼育は容易です(笑)
ただし一応『海水生物』ですので、そこだけはご注意を…。さすがに金魚を飼うようなノリでは飼育できませんので…。
イソギンチャクモエビの動画はこちら