底砂掃除は『マガキガイ』に。飼育方法・餌・砂に潜る性質など…
底砂の掃除屋として非常に優秀なマガキガイの飼育方法・生態・注意点などをご紹介。
マガキガイ・飼育方法
適正水温:
20~25℃
エサ:
珪藻類・藻類(コケ)
混泳:
ベニワモンヤドカリなど「口の細長い貝」を好むヤドカリには襲われる可能性があるので厳重注意。
その他、フグ類など貝類を食べる魚との混泳も要注意。
サンゴ類は上に乗ってしまい、ポリプが閉じる事があるので注意。
飼育難易度:低
多少の水質悪化や水温変化にも強く丈夫。
体長は5~6cm。底砂掃除として優秀な貝。
非常に丈夫で多少の水質の悪化にも強い。水温も広く対応でき、下は20℃、上は28℃程度でも飼育は可能(ただし長期飼育向きではない)
砂に潜る習性があるので底砂表面の攪拌にも役立つ。
水三輪的な飼育情報
水槽内の掃除屋としてはメジャーかつ優秀な掃除貝の『マガキガイ』
とにかく丈夫なうえにマメで仕事熱心、さらに底砂攪拌にも貢献してくれるという優秀さ。海水生物を扱っているショップならば必ずといって良いほど扱いがあり、価格は数百円程度とお財布にも優しい。
もはや海水水槽では『必須』といっても良い、基本中の基本の貝になります。
底砂掃除に絶大な効果
掃除係としてのマガキガイの担当部署は主に「底砂表面とその周辺」
他の貝のように通過するついでに雑につまんでいく…といった食べ方ではなく、ゆっくり移動しながら底砂一粒一粒を丁寧に掃除していきます。しかも朝から晩まで一生懸命に働く真面目っぷり。
茶ゴケに覆われた底砂も、マガキガイが通過した後はすっかり綺麗になるほど。
食べる口はシッタカ貝やタカラガイのように「本体の下」ではなく、象の鼻のような長い先端になります。意外に長く伸ばすことが可能なので、底砂にいながらガラス面の下部やライブロックまで掃除する事が可能になっています。
底砂の大きさはパウダーでも粗目でもOK。どんなサイズでも掃除してくれますし、潜ります。
基本的には底砂の上を移動していますが藻類を食べにライブロックを登る事もありますし、その気になればガラス面を登ったりもします。
マガキガイの飼育・注意点
マガキガイを飼育するうえで特に注意しなければならないことは二点。
1つは『死んだらめちゃ水を汚す』という点。これはマガキガイだけに限った事ではなく貝類共通の注意点ですので、死んでしまった場合は早急に水槽から取り出しましょう。
もう1つは『マガキガイ系の貝を好むヤドカリとは一緒にしない』という点。
これは人によって意見が異なり「元気な貝であれば、殺されて貝殻を奪われるような事はない」という主張の方もいます。
しかし私はマガキガイだけに留まらず、ムシロガイなどでもヤドカリに襲われて貝殻を奪われた経験がありますので…注意したほうが良いかと。殺すまでには至らなくとも、何度も捕まえられてつつかれているうちに底砂から出てこなくなるケースもあります。
目はキモい
実は私、「海水水槽といったらマガキガイ」とまで言われているにも関わらず10年以上マガキガイを避けていました。
理由は1つ。
目が激しく気持ち悪いから
…です(笑)
だって見てくださいよ、なんですかこの目は。長く伸びた先端に全く表情のない目玉が2個ですよ!?気持ち悪いったらありゃしない。
しかし慣れとは怖いもので、今は全然気持ち悪くありません。いや、全然ではないですが…わりと大丈夫です。
昔から『美人は三日で飽きるが、ブスは三日で見慣れる』って言うじゃないですか。それと同じですよ。時々「あれ?可愛い?」とすら思えるようになりました。
もぐもぐ食べてると、定期的に「ぱおっ」と鼻(ではない)を持ち上げるのもたまりません。なにこの動き。やだ可愛い。
海水生物って生理的にゾゾゾッとするルックスを持つ生き物も多いですが、不思議と慣れるんですよね…。
マガキガイ飼育方法・まとめ
とにかく優秀。マガキガイを入れている水槽と入れていない水槽では、目に見えて汚れ方が違います。
これから『マリンアクアリウムを始めよう!でもこの貝を入れるのはちょっと抵抗ある…』という方も、騙されたと思って一匹入れてみてください。
見た目がどうしてもダメだったら、マガキガイの写真を部屋に貼るとか、スマホの待ちうけにするとか、子供に「マガキガイ」と名づけるとか、あの手この手を使ってとにかく慣れましょう。
ちなみにこの生物、地域によっては食用にするらしいんですよね…
すまん、食うのは無理です。。。。