泳ぐ海藻!?『ウミシダ』飼育方法・エサ・環境・注意点などなど…

どう見ても草にしか見えない『ウミシダ』、しかし動く!泳ぐ!暴れる!…というヘンなヤツ。水槽での飼育方法やエサ、寿命などについてご紹介します。

こんなルックスですが草でも海藻でもなく動物、しかも脳まである高等生物だったりするのですよ…。

ウミシダ

赤いウミシダ

個体によって色は様々。

基本的な飼育方法

適正水温
23~25℃

食べるエサ
プランクトン・冷凍コペポーダ・ブラインシュリンプ

餌付け難易度:中の上
水中を漂うプランクトンを食べるため、人間の手による給餌が難しい。

混泳:可

飼育難易度:高
水槽環境では飼育が難しい

棘皮動物門ウミユリ綱ウミシダ目に属する。

水槽という閉鎖環境では飼育が非常に難しく、水族館等でも長期飼育はできない。自然化での寿命は不明。

水三輪的な飼育情報

見た目や性質から注目は集めるものの、実際に手を出すアクアリストは少なく飼育も難しい。ゆえにウミシダ 水槽 飼育等で検索しても、飼育経験もないエセアクアリストがネットで拾った情報を得意気に並べたブログが大半。

そんな時こそ当ブログ「水槽抱えて三輪車」の出番です。「綺麗」や「美しい」には無関心、「変」や「キモい」に過剰反応を示す変人ですのでもちろんウミシダも大好物。しっかりと飼育経験に基づいた情報を提供できますよ。

・・・などと偉そうな事を言ってみたものの、飼育記録は5~6匹飼育して最短で2日(購入の翌日に死亡)、最長で半年という情けない結果。いやホント、コイツはかなり手強い相手なんです…。

ウミシダのエサ

見た目がシダ類に似ていることから『ウミシダ』と呼ばれているものの、シダとは無関係なうえに植物ですらない。彼らは棘皮動物(きょくひどうぶつ)でウニやヒトデのお仲間になります。(上の写真は本物のシダ植物)

水中を漂うプランクトンを器用に中心の口へ運んで食べるのですが、解説によっては「デトリタス食である」と説明されている場合も。

種類による差なのかどうかはわかりませんが、いわゆるアクアリウムで言うところの『デトリタス(堆積物)』を食べている様子はなく、普通にプランクトンを食っているところしか見たことがありません。

その食性から、微生物が豊富に繁殖する環境での飼育が望ましいと思われますが、それでも限界があるため給餌は必須。経験上では『冷凍コペポーダ』『冷凍ブラインシュリンプ』『活ブラインシュリンプ』は食べました。その中ではやはり活ブラインが反応が良いようです。ホント、万能ですな活ブラインは。

サンゴや貝類など動きの少ない生き物は週1~2回の給餌が適切な事が多いですが、ウミシダに関してはエサは毎日与えたほうが良いかと。

レイアウトや環境

ウミシダは居場所が気に入らないとバッサバッサ暴れまわるものの、環境が良ければどこかに落ち着いている状態が通常。本体下部に生えている「巻枝」と呼ばれる足のような根っこのようなものでライブロック等にしがみついて生活しつつ、ちょいちょい居場所を変えたりします。

ゆったりと腕を広げられるスペースが必要なため、水槽サイズはできれば大きめ。水流は必要ですが流れが直接当たるような場所は嫌います。

水質の変化や悪化に敏感なうえに給餌で水を汚しやすいので、総水量もできるだけ多いほうが望ましいでしょう。
(水質の悪化をゆるやかにし、頻繁な水換えによるダメージを軽減させるため)

ヒーターはもちろんですが高水温にも非常に弱いので、夏場は水槽用クーラーもしくは部屋まるごとエアコンでの管理は必須。28℃程度でも危険です。

その美しい色彩と派手なルックスからつい『水槽を彩るオブジェ』的な飼育を夢見てしまいがちですが、とんでもない。そんなの無理無理。

超快適環境の大型水槽で単独飼育するくらいの覚悟

で臨まないと一晩で崩れ去ってしまうほど、もろくて厄介なヤツなんです。

自切

ウミシダは非常に神経質かつデリケート。ストレスがかかると容赦なく自切(じせつ)しますので、ピンセットでつまんだりするのはもちろんタブー。手で掴んだりするのもやめましょう(種類によっては毒あり)。

しかし直接触れたりせずとも、環境が適さなかったり元気が無くなってくるとこれまた自切。

1本腕が落ちた程度で大騒ぎする必要はありませんが、なにかしら環境が好ましくない可能性が高いです。早急に対応しましょう。

なお「ポンと腕を自切」ではなく、全体的に羽枝(腕に大量に生えている細かい枝状の部位)がパラパラと落ちてきたら、もはや回復は見込めません…。

ウミシダ飼育方法・まとめ

ウミシダの飼育

生き物としては最高レベルに魅力的ではあるものの、飼育難易度も最高レベルという高嶺の花、ウミシダ。

水槽での飼育に関して、ポイントをまとめると…

ウミシダ飼育のポイント

・水質変化にも悪化にも弱い。低水温にも高水温にも弱い。要するにとにかくデリケートで弱い

・食性はプランクトンフィーダーで、エサはこまめに。給餌で水を汚すので水質維持が大変。

・ずーっと丸まってあまり腕を動かさない状態は弱っている。ショップですでにこの状態の場合がよくあるので注意。

ぶっちゃけ水槽飼育にゃ向いていない

…となります。

そう、飼育方法とか言っておきながら身も蓋もないのですが、ぶっちゃけウミシダという生き物は水槽での飼育には不向き。

「何がなんでもウミシダの長期飼育にチャレンジしてやる!」と、手間と情熱とそれなりのお金をぶっこむ覚悟があるならば別ですが、安易に「わー、おもしろーい。色が綺麗で水槽も華やかになりそうー」といったノリでの購入は金をドブに捨てるだけでなく、命を粗末に扱う事になります。

店頭でもネットショップでもちょいちょい見かけますが、購入する場合は十分な覚悟でいきましょう。その覚悟に見合うだけの魅力はありますよ、この生き物。

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