極小ヤドカリ大量発生!プランクトンから成体に成長
始まりは1ヶ月ほど前。
とある海洋性プランクトンを扱っているショップから『浮遊性プランクトンパック』なるものを購入。
ヨコエビやコペポーダなどなど、さまざまな微生物が入っているパックなわけですが、水槽投入後から1~2週間経過したあたりで極小のヤドカリが現れ始めるというサプライズに遭遇。なんだこりゃ、びっくり。
ちっちゃ。これが最初に発見した時の状態。貝長は1mm程度になります。
「プランクトンのパックから巻貝が湧いたかー。なんの貝だろなー」てな感じに思っていたのですが、じーっと観察してみると明らかに動きが違う…あれ?コレもしかしてヤドカリ!?えええっ!?
幼生から貝を背負うまでに
ヤドカリは孵化後、ごくごく小さい「ゾエア幼生」と呼ばれるミジンコのような状態で水中を漂い、その後「グラウコトエ幼生」という、これまた極小のエビのような状態になります。その状態で脱皮を繰り返して大きくなり、やがて貝殻を背負うようになります。
どうやら今回購入したプランクトンの中にこの「ヤドカリの幼生」が混じっていたようで。
他の生き物に捕食される事なく成長し、サンゴ砂に混じっている極小の貝殻を見つけて背負い「やぁ、僕ヤドカリだったんだよ!」と登場してくれた…というわけですな。やだ、なにそのサプライズ。泣いちゃう。
ヤドカリは以前から何匹も飼育していたのですがが、現在残っているのはイソヨコバサミ1匹のみ。ヤドカリはもう増やす気は無かったので孤独に余生を送らせていたのですが想定外に仲間ができてしまいました。
まだ種別はわかりませんが全て同じ種類らしく、どれも真っ白な鋏先をしています。
ショップでも見た事がないようなサイズの極小ヤドカリ達、もうその可愛さは破壊力バツグンでヤバいですぞ。見ているだけで身体がクネクネ動いてしまいそうなプリティーっぷりですもの。
写真ではよくわかりませんが、矢印の先は全部ヤドカリ。貝を背負っても納豆1粒程度もない大きさ。
次々に1mm程度の貝殻を背負って「オレも!オレもヤドカリだよ!」とどんどん主張してきました。いったいドコからそんなに小さな貝殻を見つけてくるのやら。
10匹程度までは数えてみましたが、たぶんもっといますなー。こりゃ別水槽に引っ越させないと全部は飼育できんな…。
ヤドカリの成長は早い
これが普通の甲殻類や魚であれば「可愛い。嬉しい」で済む話ですが、ヤドカリとなるとそうも言っていられない。
なにせコイツらは『成長に合わせて貝殻のサイズを変える』という生活なので、適切なサイズの貝殻が必要。
しかし市販されている一般的な『ヤドカリ用貝殻』はどんなに小さいものでも殻口は1cm程度。
豆より小さいヤドカリなら中に入れるようなサイズなので、これよりも小さな貝殻を仕入れねばなりません。
幸い、わたしゃ20年以上前に海水水槽を始めたきっかけが『海で捕まえたヤドカリ(オカヤドカリではなく、海中にいるホンヤドカリ)を飼育したい』だったので、貝殻の仕入れ先はある程度慣れております。
こんな時はアクセサリー用の貝が使えるのですよ。
こんな感じのヤツですな。
同じ種類が大量に入っているものや、様々な種類の貝殻を詰め合わせにしているものなど販売形式はイロイロ。二枚貝などの使えない貝が混ざっていたりしますが、ヤドカリ用の貝殻を買うよりも破格の安さで手に入れる事ができます。
その中で使用できそうなものを選別して、さまざまなサイズと種類で大量にストックしておきましょう。
よーし準備はできておるぞ。どんどんデカくなるが良いチビどもよっ!
お。さっそく変えてくれた。
おまえはその黄色い貝殻を選んだか。派手好きですな。
こっちは横長をチョイス。ていうか・・・
めちゃくちゃ成長早くない?
最初に発見してから1週間ほどで大半が一段階上の大きさの貝殻に変更し、なかにはさらに上の大きさを背負い始める者も。
人間でも「子供の成長は早いねぇ…」などと婆ちゃんが言ったりしますが、ヤドカリの子供も同じく凄まじいスピードで成長していくようです。
しかも「こりゃ背負わないだろうな・・」と思いながらも入れてみた、カタツムリ型の殻など過去にどのヤドカリからも見向きもされなかった種類の貝殻にまで手を出しています。
子供の頃から馴染ませればイロイロ背負うようになるのですかな。
ちょっとイカツい貝殻を選ぶワイルド野郎。
コイツが最も成長が早く、約1週間で1cmほどの貝殻を背負うまで大きくなりました。
その後・・・
現在、発見から約1ヶ月経過。
最大のもので大きさ1.5cm・穴径5mmくらいの貝殻を背負っています。ショップで見かける一番小さいヤドカリくらいまで成長しました。
それがたぶん…10匹…以上。
えーと、1匹500円として・・・少なくても5000円ぶんくらいのヤドカリをゲット!
などとゲスな計算をしてしまいますな。いや、実際ここまで大量にヤドカリを買う気はありませんが。
厳密な自家繁殖ではないものの「我が家で生まれた子達」のような気分ですので可愛いったらありゃしない。可愛さ余って可愛さ1000倍ですよ。
真っ白だった手先は少し黄色がかってきました。
調べてみましたが、やはりまだ種類を断定できませんでした。
ヨコバサミ系は種類が多すぎる。