『ライブロック』選び方・設置方法・裏表(上下)などなど…

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海水水槽を楽しむうえで重要な『ライブロック』について、基本的な「ライブロックとは?」から、設置方法(置き方)や裏表(上下)の見分け方、予想外の生き物が入っていた場合の対処方法などなど…ゆるーくご紹介致します。

ライブロックとは?

ライブロック

マリンアクアリウムに興味のない方からすれば「なぜただの岩がこんなに高いのよ!?」とびっくりするライブロック。

しかしこれは単なる石でも岩でもなく、化石化したサンゴの骨格。それに多種多様な生物が付着したものがライブロックと呼ばれています。ちなみに「ライ+ブロック」ではなく「ライブ+ロック」、生きている岩です。やっぱり岩なんじゃん…とか言わないように。

まずはライブロックを投入する目的と効果などを項目ごとにおさらいしてみます。

生物層を厚くする

自然海は目に見える生き物から見えない生き物まで、多種多様な生物によって複雑にバランスを保っています。しかし水槽という隔離された空間に人工海水とお魚を入れただけでは、生き物の種類がそれ以上増えることは無し。

そこにライブロックを入れることによって、環境を保つために有益なゴカイ類や微生物などをお迎えする事ができます。

「綺麗な水槽で、綺麗な魚だけを飼育したいんだ!」…という方にはデメリットと感じるような不気味な生き物や謎の生き物が発生することもありますが、そこを受け入れられるか否かが海水水槽の分かれ目でもあります(笑)

生物濾過を強化する

ライブロックは表面が多孔質になっており、数多くのバクテリアも住んでいます。

これにより水槽の生物濾過能力が高まり、綺麗な水を維持するために役立つのです。ちなみにこの「綺麗な」というのは見た目の話ではなく、アンモニアや亜硝酸といった意味での「綺麗」。もちろん良好な海水は見た目もキラキラして綺麗ですけど。

新規に水槽を立ち上げる際はライブロックを入れることでバクテリアもお迎えできますので、怪しいバクテリア剤などを入れるよりも確実かつ手っ取り早いです。

水槽を彩る

サンゴ礁の海を再現したいのであればライブロックは必須。

赤い石灰藻に覆われたライブロックはまさに「海底!」といった雰囲気で、淡水にはない華やかさを演出してくれます。

良質なライブロックの選び方

ショップによっては色でグレード分けされ、価格も異なる事からもわかるように『赤いライブロックは良質(な場合が多い)』です。

良好な場所から採取され、適切な環境でストックされていたならばライブロックは綺麗で色味も良い。逆に好ましくない環境の場合、見るからに「汚ぇなぁ」という感じで色味も悪いことが多くなります。

ライブロックの色は『そのライブロックがどんな状態だったのかを判断する目安』というわけです。

しかし勘違いされがちなのですが、ライブロックを入れる主目的でもある「生物濾過」に関して言えば、赤くても白くてもあまり関係ありません。生物濾過を重視したいのであれば『できるだけ多孔質なもの』を選びましょう。

単なる岩のようにゴロッとしたものや一枚板のようなものより、見るからに穴だらけで複雑な形状をしているライブロックのほうが生物ろ過能力は高くなりますし、多様な生物が住んでいます。

判断基準として「見た目に対して、軽いライブロックが良い」という方もいます。たしかに「軽い=空洞が多い」ですので一理あるかと。

そしてこれは購入してみないとわからない事でもあるのですが『良いライブロックは磯の香り。悪いライブロックは普通にクサい』です。

なんとなくアンモニア臭いような…汗臭いような…プンッと鼻につくような匂いがするライブロックは、付着している生物やバクテリアが死んで腐敗している証拠。そんなライブロックを生き物が入っている水槽に直接入れると最悪の場合大事な魚や甲殻類が死んでしまいますので、念入りにキュアリングを行ってから投入しましょう。

キュアリング』とは?

何も入れていない水槽に海水とライブロックを入れて強いエアレーションをかける作業。

ライブロックに溜まったよくないモノ(生物の腐敗した死骸やアンモニア)を浄化する役目もありますし、水槽にとって好ましくない生き物を事前に排除する目的もあります。
強めの水流があったほうが良いのでポンプなどを入れると効果的ですが、その際はライブロックに直接水流を当てないようにしましょう。

ライブロックの設置方法

ライブロックを水槽に入れる際、そのまま底砂の上に「ドンッ」と置いてしまうとライブロック下面に生息している生物が生きられなくなりますし、下面のバクテリアも酸素が行き渡らなくなって死滅するので好ましくありません。

底砂を入れた水槽にライブロックを入れる場合、できるだけ接地面は少なくするのが理想的な置き方。方法はいくつかありますが、簡単なのはライブロックスタンドを使用するというものです。

こういった透明アクリル製の「脚」を底砂に埋め込み、その上にライブロックを乗せます。

水槽サイズやライブロックのサイズに合わせるため、大きさや高さのバリエーションがありますが、簡単な構造ですので代用したり自作したりすることも可能。市販のものを買うとけっこう値段も高いです。

スタンドでは見た目がちょっと気になる…という場合は、足場用にベースロックを設置するのも良い方法です。

ライブロック

このように「色味の悪いライブロック」がベースロック用として比較的安価で売っていたりします。やや小さいものを足場として底砂に置き、その上にメインのライブロックをレイアウトしていく形になります。

「あれ?ライブロックを砂に直接置いちゃダメだから、別のライブロックを置いてその上に…って、おかしくない?」

…と思った方、賢いですな。ベースロックと呼ばれていてもこれらはライブロック。バクテリアも微生物も住んでいますので、砂に直接置いたり埋めたりすれば下面に住む生き物はさきほど同様の末路。

そんなあなたは人工ライブロックレプリカを足場にしましょう。私はいつもそうしています。

形もサイズもバリエーション豊富。生き物もバクテリアも付着していませんから何も気にせず好きなように設置できますし、ライブロックスタンドのような人工物感もありません。

最初は色味に違和感がありますが、天然ライブロックと一緒に入れて時間をかければ石灰藻も増えて区別がつかなくなり、ケヤリなども棲管を作って付着していきます。

こういったものを水槽底面に接するまで完全に埋め、その上にライブロックを設置していく事で『底砂を掘る生き物対策』にもなります。

なお、人によっては『ライブロックはそこに住む微生物が底砂に移動するからこそ意味がある。底砂を入れないのであればライブロックを入れる意味はない』と断言している方もいます。

私はそうは思いませんが、「そういう意見もある」ということで。

ライブロックの裏表(上下)は?

ただの岩に見えるライブロックですが、しっかりと裏表(上下)があるんです。

ライブロックに住む生物は光や水流など、周囲を取り巻く環境から「ここが居心地が良い」と選んで付着していますので、上下逆さまにすると繁殖が滞ってしまったり、死んでしまったりすることもあります。

形状とレイアウトの関係などもありますが、できるだけ正しい向きで設置してあげましょう。見分け方は…

緑の海藻などが付着しているのが表(上)、濃い赤色や紫色の石灰藻がついているのが表(上)、ケヤリの棲管や白っぽい二枚貝がくっついているのが裏(下)、です。

しかし単純に「ライブロックの色だけ」で上下を見分けようとした場合、相反する意見が混在しており『ライブロックは白いほうが上(表)、赤い方が下(裏)です』と言っている方もいるんです。私もはるか昔、初めてライブロックに手を出した際に書物で調べたところ、「赤が上派」「白が上派」の二種類の意見で混乱しました(汗)(当時はインターネットなど普及していませんでした)。

正しく裏表(上下)を見分けるには『付着している生物や石灰藻の種類などで見極める』というのが確実であり、ある程度海水水槽をやっていれば簡単に見分けがつくようにはなるのですが・・・どうしても色だけで見分けたいのであれば、私の意見としては「赤く見えるのが上(表)、白いのが下(裏)」です。

真っ白のライブロックを設置すれば自然と上面が赤くなり、下面は白いままですので、なぜ「赤=下」という考えに至るのかが不思議なほどです。

ライブロックにシャコやカニがいたら…

ライブロックにはさまざまな生き物が住んでいますが、「生物層を厚くする」とは言えちょっと困る生き物が入っている場合も。

  • ハサミが鋭い肉食性のカニ
  • 海のギャング・シャコ
  • キモくてヤバいウミケムシ
  • ビギナー殺しのカーリー

…などが代表格。

キュアリング中は見当たらなかったのに、水槽に入れてしばらくしてから発見!というのもよくある話です。

彼らに罪はありませんし大事な海のお友達ですので、そのまま飼育できれば理想的なのですが…アクアリウムを楽しむためには排除する場合もあるかと。種類ごとにざっくりした対策方を並べてみます。

カニ・シャコの駆除方法

駆除って嫌な響きですね…。

捕まえようにも、穴に入って出てきてくれない事が多いカニやシャコ。

「隠れている穴が判明」していて「ライブロックを水槽から一旦取り出せる」という状況であれば、隠れている穴にスポイトなどで真水をピュピュッと注いでやると慌てて飛び出してくる事があります。

もしライブロックを取り出せないのであれば罠を仕掛けることになり、こんな商品も販売されてはいます。

…が、罠でのカニ・シャコ捕獲はかなり難しいです。ワタシは下手クソなようで成功したことがありません。

ペットボトルを利用して自作の罠を製作する方もいます。

ウミケムシの駆除方法

自然海で出会うウミケムシはそれはもうエゲつないルックスをしていますが、ライブロックから出てきて水槽で出会うウミケムシは概ね同じ種類。

ウミケムシ

こんなヤツだと思います。

ゴカイは益虫、ウミケムシは害虫…と分けられる事もありますが、彼らは明確な線引きができない親戚関係。ライブロックから出てくるこの種類はゴカイ同様に水槽内のデトリタス(堆積物)を食べてくれる益虫でもあります。

しかしルックス的には完全にアウトの見た目をしていますので、駆逐したいというのもやむなし。…ところが残念な事に完全駆除するにはライブロックを煮るなどしてデスロック化させるしか方法がありません。

水槽が汚れた状態になるとウミケムシもどんどん増えていきますので、デトリタスを溜め込まない状態でバランスを取るのが理想です。

※)後ほど別記事にてウミケムシ対策のお話を書きます。

カーリーの駆除方法

俗称カーリー、正式名称はセイタカイソギンチャク。

海水を学び始めたビギナーにとって、心配で夜も眠れなくなる恐怖の大魔王です。

…が、慣れてしまえばさほど怖い存在ではありません。アイプタシアXでささっと処理してしまいましょう。

カーリー駆除剤は数種類販売されていますが、個人的にはこの『レッドシー アイプタシアX』が最も使いやすく、適切に使用すれば討ち損じもありません。

ライブロック・あとがき

近年は過剰な採取によりどんどん数を減らしてきているライブロック。

『良いライブロックは一生モノ!』と言われたりするものの、水槽に入れていると徐々に生物層は薄くなり、少しづつ崩れて小さくなっていくので…残念ながら「一生モノ」とは言えません。

しかし使い捨てのようなノリでライブロックを購入するのは言語道断。そんな環境破壊者は女王様にムチで叩いてもらわなければなりません。いえ、決してご褒美ではないので悦ばれても困ります。

決して安いものではありませんから、しっかりと良いものを選び、適切な設置方法で良好な状態を保ち、できるだけ長く使用していきましょう。

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