塩素中和剤(カルキ抜き)のオススメ・テトラ製品の違い

淡水であれ海水であれ、水槽遊びを楽しむうえで欠かせない『塩素中和剤(カルキ抜き)』、しかしメーカーごとに多数商品があり違いがわかりづらいという難点も。特にテトラに至っては種類が多すぎですよ。

…という事で、今回は『塩素中和剤(カルキ抜き)の製品ごとの違いとオススメ。特にテトラ製品を詳しく』ということで掘り下げてみようと思います。

塩素中和剤(カルキ抜き)とは?

塩素中和剤

水道水の中には消毒・殺菌の目的で塩素が入っており、これが魚にとっては有害。

塩素中和剤・カルキ抜きとはその名の通り「塩素」「中和」するのが目的の薬剤になります。「カルキ」というのは「次亜塩素酸カルシウム」のことで、これがいわゆる殺菌用の塩素。

呼び名が違うだけで『塩素中和剤』=『カルキ抜き』と考えてOKです。

さらに小難しい話をすると塩素を中和している成分は「チオ硫酸ナトリウム」で…と続くのですが、それはまたの機会に。

テトラ製品の違い

まずは最もメジャーかつ、無駄に種類が多くてややこしいテトラの製品から。

現在はスペクトラム・ブランズ・ジャパンと社名を変えていますが、アクアリストにとっては今も昔もこれからも呼び名は「テトラ」で良いでしょう。

テトラ・コントラコロライン(プラス)

テトラ中和剤の基本の基とも言えるのが『コントラコロライン』

  • 塩素を中和・クロラミンを無害化
  • ミネラル(ヨウ素化合物)を添加

…が効能となります。

「あれれ?『プラス』って書いてあるヤツもあるけど、違いは何?」と思った方、なかなか通ですな。

これですね?

コレはコントラコロラインに『ミネラル(ヨウ素化合物)』がプラスされた製品です。

・・・・ええ、そうです。同じです(笑)

昔はコロラインにミネラルは含まれておらず、そこにミネラルを追加した商品として「プラス」が誕生。しかし現在は製品の仕様変更・パッケージ変更等で「普通のコロライン」でもミネラルが含まれています。

テトラ・アクアセイフ(プラス)

コロラインにさらに効果を追加したのが『アクアセイフ』

  • 塩素を中和・クロラミンを無害化
  • 重金属を無害化
  • 表皮・エラの保護成分(コロイド)配合
  • ビタミン・ミネラルを添加
  • 天然海藻抽出成分がバクテリアの定着を促す

黄色線の部分がコロラインに追加されている効能です。

「あれれ?これにも『プラス』って書いてあるヤツあるよね?」と思った方、本当にお詳しいですな。

これですね?

これはアクアセイフに『塩素中和(カルキ抜き)の効果』がプラスされた製品です。

・・・・ええ、そうです。またもや同じです(笑)

昔はアクアセイフに塩素中和剤は含まれておらず、コロラインで塩素中和、アクアセイフで重金属を無害化…と、二段階の手間がかかったのですが、アクアセイフ自体に塩素中和効果を追加した商品として「プラス」が誕生。しかし現在は製品の仕様変更・パッケージ変更等で…というところはコロラインと同じです。

テトラ・パーフェクトウォーター

完璧という名を冠していながら実は完璧じゃない『パーフェクトウォーター

  • 塩素を中和・クロラミンを無害化
  • 重金属を無害化
  • 表皮・エラの保護成分配合
  • 無色透明

が効能です。コントラコロラインやアクアセイフに添加されているビタミンやミネラル(ヨウ素化合)は無し。どこがパーフェクトなのかわかりませんが、そのぶんアクアセイフよりも価格が安め。ざっくり言うと「コントラコロラインとアクアセイフの中間の製品」です。
(ただし成分に違いがあります)

「あれ?これにも『プラス』って書いてるヤツあるよね?」ですって?知ったかぶりはおやめなさいっ!パーフェクトウォーターにプラスはありませんよ!

成分や効果・注意点など

まず『塩素の中和・クロラミンの無害化』に関してはどのメーカーのどの製品も同じ。添加量が異なるくらいです。

ちなみにしれーっと出てきている『クロラミン』というのは『塩素とアンモニアが反応してできた物質』のことで、プールなどで鼻にツンとくるやつです。あれは塩素自体の匂いではなく、塩素とアンモニアが反応した匂いらしいですよ。へぇー。

『重金属を無害化』『ミネラル(ヨウ素化合物)の添加』に関しても、規定量を守れば特に問題は無し。

注意するのは『粘膜保護成分』などです。

魚の表面はヌルヌルしている事が重要。これは時間経過によって飼育水に溶け出していってしまうのですが、減ってくると傷がついたり病気にかかりやすくなる原因に。それを補う成分が入っている…というもの。

製品によって使用されている保護成分は異なりますが、生き物の種類によっては相性が悪い場合があり、むしろ体調を崩してしまう事も。

こればかりは使用してみないとわからない部分でもありますし、中和剤が原因と断定するのも難しいところではあるのですが…「今度から保護成分の入った中和剤に変えてみよう」といった場合は、くれぐれも生き物の調子に注意してみて下さい。

特にエビなどの甲殻類、ヒトデやイソギンチャク、貝などは影響を受けやすくなります。淡水ではウーパールーパーなどの両生類が要注意らしいですよ。

そして粘膜保護成分が入っている中和剤は水にわずかな粘り気が出て、水面が若干泡立ちやすくなります。

飼育水に酸素が混ざりにくい状態にもなりますので、酸素濃度が低下しやすい夏場などは特に注意しましょう。

テトラの中和剤、どれがオススメ?

テトラは上記以外にも淡水用として複数の製品があるのですが、私は使用していないので紹介は控えさせていただきます。

どこぞの「使ってもいないクセに、ネットから情報拾ってきて紹介するエセアクアブログ」のようなやり方は嫌いなもので…。

この3種類の中で私が最もオススメなのは…

基本中の基本『コントラコロライン』になります。

理由は「コストと性能のバランスが良いから」に他なりません。

本当であれば『アクアセイフ』をオススメしたいところなのですが、やはり価格が非常に高い。高すぎる。

「高すぎると言ってもコロラインの倍程度でしょ?」と思った方、ふっふっふ甘いですぞ。コントラコロラインの添加量が「水道水10Lに2ml」なのに対し、アクアセイフは「水道水10Lに5ml」、つまり2.5倍消費が早いんです。…つまり実質5倍の価格の製品という事になるのです。怖っ。

もし小型水槽1本など、それほど維持費がかからない環境飼育であれば『アクアセイフ』はぜひ一度お試ししていただきたいところではあります。

なお『パーフェクトウォーター』『アクアセイフ』は粘膜保護の成分が異なるようです。
(パーフェクトウォーターの添加量はコロラインと同じ)

これでパーフェクトウォーターに含まれているのが粘膜保護成分ではなくビタミン・ミネラル等だったならば、まさに完璧・パーフェクトだったんですけどねぇ…。

その他の中和剤あれこれ

オマケとして、テトラ製品以外で私が実際に使用した経験のある中和剤をご紹介しておきます。

エーハイム4in1

「あれ?エーハイムの4in1は淡水用では?」と思った方、なかなか小賢しいですな。そうです、

間違って買ったんです。
しかも2本セットで。

ちょっと調べてみたところ「海水でも添加量さえ守れば使える」と言っている方がいたので試してみたのですが…うちの環境ではダメでした。危うく魚を殺しかけました。

さらに詳しく調べてみたところ、どうやら淡水用中和剤によく含まれている『白濁りを防ぐ』という成分が原因らしく。

アクアセイフなどの「バクテリアを活性化させる事で水を透明にする」というのは問題無いのですが、淡水用の白濁り防止剤は粒子を閉じ込めるポリマー成分が使用されている事が多く、それが海水にはよろしくないようです。

…という事でうちに2~3回使用した1本と未開封の1本がありますので、欲しい方がいれば取りに来てくれたら差し上げます。女性の方であればオマケにお食事でもいかがですか?

ジクラウォーターベニッシモ海水用

実はテトラ・コントラコロライン以上に超オススメなのがコレ、『ジクラウォーター ベニッシモ』の海水魚用。淡水用もあるのでお間違えないように。

  • 塩素を中和・クロラミンを無害化
  • 海洋性珪藻土が入っており、ミネラル・ビタミン・アミノ酸・微量元素が含まれる
  • 消化酵素や免疫力を高めるβグルカン配合

…と、重金属無害化効果は無いものの他はいたれりつくせり。しかも粘膜保護成分も入っていない。これを使うととても水槽環境が良くなるんです。特に水槽立ち上げ時に使用すると目に見えて効果は絶大。

ただし価格はテトラ・コントラコロラインの約3倍。しかも添加量が「水道水10Lに10ml」ですのでコントラコロラインの5倍消費が早い。つまり…

実質上コントラコロラインの15倍の価格

…という事になるんです。もはや黄金水と呼んでも良いでしょう。

うちは毎月200L以上換水しますので、さすがにコレを常用するわけにはいかず…新規水槽立ち上げ時のみ使用しています。

塩素中和剤(カルキ抜き)まとめ

塩素中和剤(カルキ抜き)を選ぶ際の注意点やオススメなどをまとめると…

  • 規定添加量はしっかり守ろう!
  • 粘膜保護成分は毒にも薬にもなるぞ!
  • テトラはややこしいけど「プラス」の表示は気にしなくて良し!
  • コストも大事。価格だけに惑わされず添加量を確認。

…となります。

『規定添加量』は大半の製品が「多少入れすぎても大丈夫」となっていますが、チオ硫酸ナトリウムの過剰添加は魚に有害と主張する研究者の方もいますので、できるだけ規定量を守りましょう。私としては一度計って量の感覚を掴んだらあとは目分量で大丈夫だと思いますけど。

『粘膜保護成分』に関しては少々否定的に書きましたが、決して「保護成分が入っている製品は危ない」と言っているわけではありません。有益に働くケースのほうがほとんどです。…が、有害になるケースも稀にあるという事を頭の片隅に入れておいたほうが良いかと思います。

『テトラ製品のプラス表示』は気にしなくて大丈夫ですが、もしかしたら古い商品が残っているお店があるかもしれません。怪しい場合は成分を確認しましょう。

しかし…こんなに地味な用品でこんなに長く書く羽目になるとは思いませんでした…。

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