シャコ観察「活アサリをあげてみ…潜るの!?」
「シャコも大事に飼育してみよう」でご紹介した、ライブロックから出てきたシャコ様。現在はヨコエビ繁殖用の水槽に居を構え、悠々自適の生活を送っています。
この陶器の隠れ家がお気に入り。写真ではドコにいるのかわかりませんが入り口付近にしっかりいます。
以前、某水族館でシャコの展示を見た際に…
「シャコは穴を掘って巣を作る際、石の角度などを自分で細かく調節して家造りをします」
といった説明が書いてあったのでイロイロ試してみたところ・・・この隠れ家を母屋にして、その下にも穴を掘って行ったり来たりしながら生活するように。地下室付き住居ですな。
まわりにある小さな石は「建築資材として使わんかなー・・」と思って入れてみたものですが、いつの間にか家の周囲を覆うように自分で配置していました。やはり賢い。
ここはヨコエビ繁殖用に使用している水槽なので、入っている生き物は「シャコ・ヨコエビ・ワレカラ」のみ。
完全に王様ポジションに君臨し「水槽内全てがオレのナワバリ!」と思っているらしく・・・スポイトやら箸やらを入れて作業しているとわざわざ泳いできて「ぺちーん!!」と叩き、ぷいーんと帰ってくという生意気野郎になりました。
シャコ・綺麗好き
どうやら神経質なくらい巣穴にこだわりがあるらしく、余計なモノが入るとペチペチ叩いて押し出してくるシャコ。出入り口付近にちょっと海藻クズが落ちるだけで気に入らないらしく、ペシーンとはじき出してみたりも。
ある日、じーっと観察していたらシャコが穴から何か茶色いモノを手に持って出てきました。
それを巣の外にぽいっと置いて帰っていく・・・。ん?何を持ってきた?
もわわ~っと少し表面が漂う柔らかそうな茶色の物体・・・・フンか!?これはおまえのウ○コだな!!
すごいよシャコ。「排泄したら、外に持っていって捨ててくる」ときましたか。中世ヨーロッパ文化ですな!
どうにかこの行動を記録したいと思い、カメラをセッティングしてずいぶん観察しているのですが・・・残念ながらまだ撮影には成功していません。
クモヒトデなども自分のフンを水中に投げ捨てる行為をしますが、まさかシャコもやるとは思いませんでした。面白いもんですねぇ。
シャコにエサ
Google先生に「シャコ 飼育 エサ」と質問してみると、クリルやアサリなどを食べる・・という話が出てきます。
しかしウチのコイツは全くクリルを食べてくれず…。2~3種類試してみたものの、全てペーン!と叩き返してくる始末。うーむ、相変わらずクソ生意気な。
そんな彼が食べているのは、せっかく繁殖させている『ヨコエビ』。巣から顔を出し、バシュッと捕獲して持っていきます。「シャコの飼育でヨコエビを与える」なんて話は聞いたことないんですが・・・。
どうしてウチの水槽の生物達はどいつもこいつも、他で聞いた事ないような食性や行動ばかりするのでしょう。。。
ヤ○ー知恵袋なんかに書いたら「そんなことあるわけない」「嘘です。この人は実際に飼育した事もないんでしょう」とか、得意顔で叩かれそうな事ばかり。ただでさえ変な内容が多いのに、これじゃ「水槽未経験者の妄想ブログ」みたいじゃないですか…
さぁ割ってみてくれ!
シャコには「貝を割って中身を食べる」という話があるじゃないですか。これ、ぜひ目の前で見てみたい。
うちのシャコはまだ体長4cm程度なのでパンチの威力も弱いもんですが・・どうにかして観察できないものかと。
最初に用意したのはシジミ。シャコの身体に合わせて小さいものを、という気配りだったのですが・・・・いやー、アホですね。やらかしました。
このへんのスーパーで売っているシジミは汽水域のヤマトシジミ。これではダメです。海水水槽に入れても早めに死なれて終わってしまいます。
仕方ない…せっかく用意したシジミは味噌汁にしてしまいましょう。うむ、美味いっ!
…という事で、次に用意したのはアサリです。
美味そうじゃー。
ちょっと大きすぎますがエサとして与える目的よりも、あくまでも「叩くの?割るの?」という観察実験ですので、入れてみましょう。
【入れた様子の写真は撮り忘れました(泣)】
巣穴の近くに何個かアサリを置いて・・・あとはしばらく放置してみます。ペチペチ叩く音が聞こえるかもしれないので、同室で本でも読んで待ちます。
放置すること1時間・・・なんの反応もありません。
「うーむ、やっぱり大きすぎるかー・・・あれ?いない・・アサリがいない!?」
水槽内のドコにもいません。痕跡もなく、まるで神隠しにでもあったようです。食った?音もなく殻ごと食ったのか!?
あ・・・・そういう事ですか・・・。またやらかしました。
アサリ、潜っちゃうんです。底砂に。。。
アサリ観察に変更!
これはもうシャコ実験は一旦置いといて、別水槽にてアサリが潜る様子を観察してみたくなりました。
この馴染み深い二枚貝、いったいどのくらいの時間で潜るのか・・・どうやって潜っていくのか・・・非常に興味があります。
別水槽に投入してカメラを設置、観察開始!
これが「アサリが砂に潜る様子」の観察映像です。
おおおおおお。すごい、そういうふうに潜っていくとは思いませんでした。しかもぺろぺろと舌が気持ち悪いったらありゃしない(笑)
実験失敗・・
貝殻を少し割って水槽に入れてみたところ潜る事はありませんでしたが・・やはりシャコは見向きもしませんでした。そして殻を割ったアサリは一晩で死んでしまいます。これではダメです。
残念ながら今回は「シャコはアサリを割って食べるか?」実験は失敗に終わりました。
割るどころか、アサリを食うという話すら疑わしくなるような結果です。ホントこいつ、なんなんでしょう…。
こちら、水槽移動の際に全身撮影したシャコ。よく見ると異星人のようなフォルムですな。
まだまだ元気なので、今後も観察を続けていきたいと思います。デカく育ってくれ。そして早く水槽を割ってみてくれっつ!
注)撮影に使用したアサリは、この後スタッフが美味しくいただきました。
シャコを迎えた際の記事はこちら