水槽の水温計はアナログ?デジタル?メリットとデメリット
淡水海水問わず、アクアリウムを楽しむうえで欠かせないアイテムが『水温計』、しゃれたガラス水槽だろうとイモ臭いフレーム水槽だろうと、道楽でクマノミを飼育している若者だろうとガチでやってるオッサンだろうと、水温管理は大事です。
地味な用品ですし、どちらかというと鑑賞には邪魔なアイテムでもありますが…今回は『水槽の水温計、アナログとデジタルどっちが良いの?それぞれのメリットとデメリットは?』というテーマです。
いつものごとく、ゆるーく戯言交じりでお届けします。
水槽用水温計・アナログ式
まずは古き良きアナログ式から。昔は体温計もこんなふうに水銀式でしたよね。
学生時代、サボりたいがために保健室にいき、こっそり指でゴシゴシして温度を上げて「こんなに熱あるのでベッドで寝てっていいですかー」とかやろうとしたら、明らかに人体の許容範囲を超える温度まで上げすぎちゃって怒られた…といった経験、一度はありますよね。ありませんか?おかしいな…。
『アナログ式のメリット』
・電池切れを気にする必要もなく、寿命も長い
(割れさえしなければ半永久)
・安いものであれば¥200程度と安価
・余計な配線もなく、設置が楽
取り付ける方式は吸盤式がほとんど。ガラス面にぺたっと貼りつける事になります。
商品によってはイマイチくっつきが悪く、何度やっても翌日になるとプカプカ浮いていたりもします。
このようなマグネット式のタイプもあり、磁石でガラス面を挟む形で設置します。シッタカ貝などがひん曲げていきますが、水に手を入れずに位置を直せるのも便利です。
『アナログ式のデメリット』
・ガラス製なので踏んだりすると割れる恐れがある
・古い製品は有害物質を含むため、水槽内で割れると大変な事に…
・吸盤(キスゴム)タイプはすぐ取れて浮く
・古臭くてちょっとダサい
水槽用水温計・デジタル式
「古き良きアナログ時代だと?ええい、懐古厨は去れっ!」と荒ぶるデジタル世代の若者よ、お待たせしました。デジタル式水温計です。
『デジタル式のメリット』
・うーん25…いや、26?などと迷うことなく水温が明確
・配線はあるものの、見た目はおしゃれ
・初心者でも扱いやすい
商品によって違いはありますが、概ね『温度が表示される本体。そこから配線が伸びて先端にセンサー』という形状になっています。
センサー部はこんな感じ。吸盤(キスゴム)で貼り付ける事になります。
『デジタル式のデメリット』
・電池が減ってくると誤作動を起こすので注意が必要
・アナログ式に比べれば寿命が短い
・防水タイプではない場合、本体に水がかからないように注意
これはあくまでも個人的な感想ですが、デジタル式は当たり外れが大きいです。割れなければ半永久的に使用できるアナログと違い、モノによっては1~2ヵ月でおかしな数値になる製品もありました。
水槽用水温計・設置場所
アナログでもデジタルでも共通して言えるのが『ヒーター付近には設置しない。水がよどむ場所にも設置しない』です。
アナログ式は本体を、デジタル式はセンサー部分を、適度に水の循環がある場所に設置します。
しっかり水が循環していれば水槽の上付近でも底付近でもかまいません。もちろん底砂に埋め込んだりはダメです。
デジタル式は本体が別ですので『できるだけ水のかからない場所』に設置しましょう。
こんな感じで水槽台に貼ったりしても良いです。角度によって液晶が見づらい場合もあるので、適切な位置を探しましょう。
やる人はいないと思いますが、水槽のフチやフタの上に置いたりはしないように。万が一の時に水槽内に落ちてしまうような設置は問題外です。
ついでに言うと、この写真のようにメタルラックに水槽を設置するのも問題外です。でもけっこうみんなやってるよね。
水槽用水温計・どっちがオススメ?
そうそう、オススメの前に1つ忘れてました。
これはアナログでもデジタルでも言える事なのですが、水温計は思った以上に個体差(誤差)があります。
もし複数の水温計を持っているのでしたら一度同じ水槽に全部設置してみてください。最大と最小で1℃以上の差がある事は珍しくありません。
デジタル式であれば、電池の低下や故障などで正しい水温を表示していない場合もあります。あれ?おかしいぞ?と思った時のために予備の水温計を用意しておくと安心です。予備はアナログ式にしましょう。
ではでは…アナログ式orデジタル式、こんな人にはこっちがオススメ!です。
『こんな人にはアナログ式がおすすめ!!』
・安心確実、古臭くてもしっかりと長く使える製品が好き
・電池の事を気にするのが面倒くさい
・スマホよりもガラケー。メールよりも手紙。古き良き時代が好きな方
アナログ式で超個人的なオススメはやはりコレです。
長く使っているとくっつかなくなる吸盤式よりも私はマグネット式が好きです。マグネットが弱い製品も多いですが、水作のコレは強すぎず弱すぎず適度。
万が一ポトッと落下してしまっても、ガラス面の近くにマグネット部があれば外から引き寄せられるくらいの力はあります。
では続いてデジタルを…
『こんな人にはデジタル式がおすすめ!!』
・完結明瞭、あいまいな数値ではなくハッキリ知りたい
・水槽内にゴチャゴチャと余計なものを入れたくない
・フィルムカメラよりもデジカメ。本で調べるよりもHey Siri!(OK Googleでも可)。技術進歩の先端を走りたい方
デジタル式で個人的なオススメはコレです。
コンパクトで水槽周りを邪魔しないデザインも素敵ですが、最大のオススメ理由は信頼性や耐久性ではなく価格。とにかく安いです。
入門用デジタル水温計としてもオススメですし、壊れたら買い替えれば良いや!といったノリで使うのが良いと思います。
最初についている電池はすぐ使えなくなる事が多いので「買ったばかりなのに壊れた!!」と慌てないように。この製品を何個か使用していますが、設置3日で表示がおかしくなったものもあります(もちろん電池を交換したら直りました)
なお最近ではセンサーを水槽内に入れることなく、ガラス面に貼るだけのタイプもあります。
ものすごく簡単で便利ではあるのですが、外気温に強く影響を受けるため正確さには欠けます。詳しくは実験・検証記事にて。
水槽用水温計・まとめ
水槽用水温計、一言でまとめてしまえば…
どっちでも好きなほうを使うと良いよ。
となります。身も蓋もありませんが、どちらも一長一短ありますので…。
超個人的な一言まとめになると『デジタル式を使用しつつ、アナログも持っておく』が一番良いと思います。やはりデジタルは管理しやすいです。
しかし電池の消費による誤動作が怖いので、たまーにアナログ式を入れて互いの表示水温をチェック…という使い方をするのが良いかと。おかしかったら電池交換。それでもおかしかったらデジタル式水温計を交換…です。
という事で…。
そろそろ気温も低くなりネットでの生体購入をためらう季節になってしまいました。
昼夜の寒暖の差も激しいですので、しっかり水温を管理し、皆様良いアクアライフをお過ごし下さい。
ご無沙汰しております。
台風は大丈夫だったでしょうか?
私はご紹介されていたものと同じデジタルを使用していますが、確かにたまにふざけた数値がでますよね(笑)。
ただ水換えの時に表示が見やすいので頻繁に水換えをする飼育法には向いてるなと思います。
ちなみに水槽の外側に貼り付けるコードレスの水温計は正確に測れるのか今気になっています(笑)
お久しぶりです。
こちらはさほど台風の被害はなく大丈夫でした。汚れていた車がピカピカになったくらいです。
テトラのこのデジタル水温計、ほんとシンプルで使いやすいですよねー。
アナログだと入れてから少し待たなければなりませんし、たしかに水換え時にもデジタルは便利ですな。
外側に貼り付けるコードレス水温計・・・ジェックスのアレかな?
…よし、お任せ下さいっ。
前に話していたトビハゼ水槽が全く進んでいないので代わりと言ってはなんですが、今月中に『水槽の外側に貼る水温計・あれこれ検証してみよう!』をやってみます。
ご無事で安心しました。
私の地域も大した被害はなく、コンビニに出かけた私が丸洗いされただけで済みました。
いえいえ!トビハゼの件は生き物を扱うことですし、もしも機会がありましたらその際にぜひ記事にして頂けると嬉しいです。
おっそちらもお持ちなんですね!
ありがとうございます。それは買おうか迷っていた代物なので興味があります(笑)
こちらはネタ切れになった際で構いませんので、また記事を楽しみにしてます。
それは良かったです。水槽遊びをしていると、災害は致命的ですもんね…。
トビハゼは仕入れるのに手間取っているうちに気温が下がってしまったので、おそらく来春になるかと…(汗)
いえいえ、「水槽の外に貼る?そんなんでマトモに測れるわけないだろう!?」とスルーしていたので持っていません(笑)
しかしマロンさんのコメントで、ならば実際にイロイロ試してみるのも面白いな・・と。
今週末に手元に届きますので、頑張ってくらだない戯言(+真面目な検証)をお届けしたいと思います。
過度な期待をせずにお待ちくださいっ。