静音エアポンプ・ニッソーMUTE[S]・[D]違いを比較レビュー
ピエゾ素子という従来とは異なる方式を採用し、非常に静かな駆動音がウリのエアーポンプ『ニッソー MUTE S』
今回は基本の『MUTE S』と、吐出量2倍の『MUTE D』の違いを比較してみようと思います。
…と言っても、パッケージの裏を見りゃ誰でもわかる「数字上の違い」や、そんなもんはどうでもいいよと言いたくなるような「見た目の違い」などを紹介しても無意味ですので・・・購入を考えている方が気になるであろう『具体的にどのくらいエアが出るんだっ!?』という部分を、比較写真でご紹介しようかと…。
なお、最も気になるであろう『音はどうなの?』ですが、こればかりは感じ方に個人差がありますので・・・あくまでも一個人の感想として参考にして下さい。
しかもノーマルさんではなく、変人の感想ですので…表現が意味不明で全くアテにならない可能性もあります。
ニッソー『MUTE S』と『MUTE D』
「ニッソー MUTE Sを買ってみた!」といったタイトルで、パッケージやら付属品やらの写真を並べているブログは多数ありますので…そのへんは割愛します。
しかし最低限の諸元くらいは書いておきましょう。そうしましょう。
ニッソー MUTE S
本体サイズ:
50x80x20mm
重量:
約90g
エア吐出量:
0.2L/分
本体サイズや重量はどうでも良いかと思いますが、注目すべきはエアの吐出量。ぶっちゃけ0.2L/分は金魚鉢レベルです。
後ほど水中でエアが出ている写真をご紹介しますが、気分的には「少しでも酸素が混ざりゃ良し」といったノリの商品になります。
しかし「無音に近い(ただし感じ方は人による)」という点を最大のウリにした商品の先駆けになりますので、これで爆裂な吐出量を期待するのが酷というものでしょう…。
ニッソー MUTE D
本体サイズ:
50x80x22mm
重量:
95g
エア吐出量:
0.4L/分
見た目はほぼ変わりませんが、こちらが『D』
DはダブルのD・・・かどうかは知りませんが、吐出量は倍になっています。
こちらも後ほどの比較写真で見ていただければわかりますが、作動時の音はほぼ同じまま、それなりに酸素供給も期待できる商品になっています。
なお厚みはほんの少しだけDのほうがあります。
エア吐出量の違いを比較
お待たせしました。エアがぶくぶくしている写真の登場ですよー。
なおエアストーンは使っているうちに空気の出が悪くなるので、しっかり確認するためにコレを新品で用意しました(0.6L/分以上のストーンですがご勘弁を)
MUTEシリーズには専用の細いエアチューブ(ホース)が同梱されている商品もありますが、今回は通常のエアチューブを使用します。この『同梱されている細いホース』は非常に硬いうえに、ぐるぐる状態でクセがついてしまっているのでものすごく使い勝手が悪いです。ご注意を。
なお実験用の水は淡水です。
ではまずは『MUTE S』から…いつもの『エア量実験用ボトル』で比較開始です。
『MUTE S』ぶくぶくのご様子
まるでただエアストーンを沈めただけの写真に見えますが・・・もう実験は始まっています。
♀「えぇ!?もう出ちゃったの!?」
♂「・・・ごめん・・・もう出ちゃった・・・」
そんな会話が思い浮かびました。アレですよアレ、えーと・・・出前の話ですよ。『おそばをウドンに変えようと思って電話した女性と、もう配達に出てしまった事を伝える男性店員の会話』です。嫌だなぁ、何の話だと思ったんですか。
もうこのままでも十分に貧弱感が伝わるかと思いますが、ちょっとエアストーン部を拡大してみましょう。
実に優しい・・・。さすがは0.2L/分。
非常に儚げで頼りない感じがします。淡い恋心のようです。
これはもはや「ぶくぶく」とは呼べません、「しゅわしゅわ」です。
では兄貴分の『MUTE D』に交代し、格の違いを見せていただきましょう。
『MUTE D』ぶくぶくのご様子
おお、さきほどの儚い感じとは打って変わってまともにぶくぶくしています。
ちょっと湿度のせいでボトル表面が結露してきましたが、同じくエアストーン部の拡大をしてみましょう。
どうだ!『D』の名は伊達ではないぞっ!
…と言わんばかりの働きっぷりです。これならば「ぶくぶく」と呼んであげても良いのではいでしょうか。
価格的には倍とまではいかないので、やはりコチラを買っておくのがオススメだと思います。駆動音もほぼ差がありません。
駆動時の音について…
なにかと物議を醸し出す、エアーポンプの『音』
ショッピングサイトなどでも、この『NISSO MUTE』シリーズを「何が無音だ、うるさすぎてたまらんわ」と評価している方もいます。
以前に『「エアーポンプがうるさい!」と、窓から投げる前に・・・静かなおすすめは?」』の記事でも書きましたが、本当に感じ方は個人差があります。
さらに『NISSO MUTE』シリーズに至っては、製品の当たり外れと使用日数で大きく変わってくるという…。
私はこれまでにMUTE Sを2個。Dを3個購入して使用してきましたが、最初に購入したMUTE Sは使用1ヶ月ほどで「チーーーー」という高いノイズ音が発生するようになりました。さらにMUTE Dも2つ、数ヵ月で「ビビビビビ…」と音がするようになっています。
あくまでも個人の感想としてですが、購入直後で初期不良のない製品に関しては「恐ろしいほど静か」と感じます。同じ室内にいても本体の駆動音は全く気になりません。
ただし、エアストーンから泡の出る音と、泡が弾ける音はあります。コレを「エアポンプの音」と勘違いする方も多いので誤解なきように
しかし…正直、耐久性は疑問。
これまで購入した全てのMUTEシリーズは、1年以内に騒音を発するようになっています。その時期も音量もまちまちですが、購入直後の無音状態を長期間保てている製品は1つもありません。
注)あくまでも私個人の経験です。全てのMUTEシリーズが耐久性に難があると断言しているわけではありません。
さらに『MUTE DC600』も出たぞっ!
さてさて。今回は『MUTE S』と『MUTE D』を比較してみましたが、このシリーズにはさらに上。三兄弟の長男。ラオウポジションの製品がありますよ。
その名も『NISSO MUTE DC600』
エア吐出量は3倍になりますが、価格も一気にハネ上がります。そしてなぜかあまり売っていません。。。
将来的には試しに購入してみようと思っていますので、その際には比較記事に追記したいと思います。
ニッソーMUTE[S]と[D]比較・まとめ
まとめも何も、単純に「DはSの二倍エアが出るよ!」という事なのですが、体感的には二倍以上のエアーが出ているように感じました。
あくまでも個人の感想ですが
『MUTE S』=一般的な水槽での実用には厳しい
『MUTE D』=エアーポンプとして十分使える
…といった印象です。
見た目も変わりませんし、サイズもほぼ同一。駆動音もほぼ変わりません。エアは2倍でも価格は1.5倍以下の場合が多いので、素直に『D』のほうをオススメします。
たしかに一般的なエアーポンプに比べ、吐出量に対しての価格が高くはなりますが・・・小型水槽であったり、中~大型水槽であっても水流ポンプなどと上手に組み合わせる事で、水中の酸素供給にしっかり効果を発揮することができます。
私のように「とにかくエアーポンプの音が大嫌いなんだっ!!」という方は、一度試してみても良いかと。
もしかしたら将来的には『NISSO MUTE Q』([Q]はQuattroのQ)といったネーミングで『吐出量4倍!!』の商品が出るかもしれませんけど・・・(笑)
今回ご紹介した商品はコチラ