熱帯魚・海水魚が飼えなくなったら?引き取り先や注意点など
熱帯魚・海水魚など、一度飼育を始めたならば責任を持って最後まで飼うのがマナーですが…やむを得ない事情というものはあります。今回は『熱帯魚・海水魚・水生生物、飼えなくなったらどうすれば良いの?』の話です。
熱帯魚・海水魚が飼えなくなったら?
まずは絶対にやってはいけない事から。
海・湖・沼・川などに放流するのはダメ!絶対!
これはどんな屁理屈をつけようともダメです。「お魚を自然に返してあげる」などと綺麗な言葉でごまかしてもダメです。絶対にやってはいけません。
- どうして自然に返すのがダメなの?
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その場にもともといなかった種類の生物を放流する事は、少なからず生態系に影響を与えます。1匹ならば繁殖しないから大丈夫…などという理屈は通りません。
私は一方の価値観で物事を決めつけるのが大嫌いな人なのですが、この件に関してだけは断言します。飼育生物の自然放流は絶対にダメです。
こういったマナーに関する部分は、周囲が何を言っても「あーだから大丈夫、こーだから良いだろう」と屁理屈をこねる人は必ずいるんですけどね。
唯一、例外として挙げるとするならば…
自然から採取した魚(生き物)を、採取したその場に戻す
…というのであれば、何があっても絶対にダメ!とは思いません。釣りすぎた魚を放す行為も同じ理屈になってしまいますし。
しかし長期間水槽という閉鎖環境で飼育し、人間からエサを貰える事になれてしまった生き物などは野生に戻しても生きていくのが難しい場合もあります。
飼えなくなった場合の対処法
今回は真面目な話なのでいつものようにアホな戯言は入れず、真面目に滑り出しました。
ここからは多少戯言が入りますが、決して命を軽んじているわけでもありませんし、ふざけているわけでもありませんのでご了承下さい。そういう性癖なんです。
…ではでは、魚を飼えなくなった場合にどうすれば良いのか?いくつかの方法を注意点付きでご紹介します。
飼い手を探す・販売する
最も確実かつ、安心なのは『誰かに他の人に飼ってもらう』です。アクアリウムに理解のある友人や知人に譲って飼育してもらうという方法です。
経験はないが興味はある、という方に設備ごと譲って飼育してもらうというのもアリですが、海水生物や大型の淡水魚などはビギナーには厳しいので注意。
それ以外にも『ネットや地域コミュニティなどで里親探しをする』という方法もありますし、『ネットオークションで販売する』という方法もあります。
注意点!
これは魚だけに限った話ではありませんが、ネットオークションは相手の見えない取引です。トラブルに遭う可能性もありますので、注意と覚悟を持って利用しましょう。
オークション販売などで生き物を宅配便で送る際も注意が必要です。
規定は各配送業者ごとに違いますが、基本的に『生き物』は送る事ができません。ただし、指定された梱包方法を用い、保証条件に同意する事によって配送可能となる場合があります。詳しくは各配送業者に問い合わせてみましょう。
ショップに引き取ってもらう
もし可能であれば『最寄りのショップに引き取ってもらう』というのも良い方法です。
もちろん熱帯魚であれば熱帯魚を扱っているショップ、海水魚であれば海水魚を扱っているショップですよ。ド〇モショップなどに持っていっても可哀そうな目で見られるか警察を呼ばれるだけです。
注意点!
いきなりバケツにちゃぷちゃぷと魚を入れて「すいませーん」と尋ねていっても、ドコ〇ショップと同じ対応をされるだけです。まずは直接もしくは電話にて問い合わせてみましょう。
普段から行きつけのショップがあり、多少でも顔見知りであればなお好ましいです。
私は過去にこの方法で、繁殖して増えすぎてしまったアルビノブッシープレコを引き取ってもらった事があります。
ただし水モノを扱っているからといって全てのショップが引き取りをしてくれるとは限りませんのでご注意下さい。
ついでに小ネタ程度の注意点ですが…事前に問い合わせる際は電話よりも直接お店に行って話したほうが良いです。ショップによっては経験の浅い従業員が電話を取り、よくわからないから断る…といったケースもありますので…。
観賞魚引き取りシステムを利用する
『日本観光魚振興事業協同組合』という組織では、どうしても飼えなくなった観賞魚を引き取る事業を展開しています。
少々システムが複雑ですが、当事業の賛同ショップへ生き物を持ち込み、生体業者への移送料を支払う事で引き取ってもらいます。
最初に挙げた『近所のショップに引き取ってもらう』に近い方法ですので、日本観賞魚振興事業協同組合へ問い合わせ、最寄りの賛同ショップを調べてみましょう。
日本観光魚振興事業協同組合公式ページ
⇒観賞魚引き取りシステム
詳しく問い合わせていないので断言はできませんが、どうやら『淡水魚・淡水生物・水草』に限るようです。
海水魚・海水生物は引き取ってもらえない気がします…。
引き取り手が見つからない場合…
これはあまり書きたくない事ですが…
里親も見つからない、引き取ってくれるショップもない、しかしもう水槽を置いておけない・・・となった場合、最終的には『飼育者の手で終わらせる』しかありません。
もし最悪の場合はそういう覚悟も必要…という事を踏まえたうえで飼育を始めて欲しいと切に願います。
その罪悪感から逃げるため、自らの手を汚さず放流などするのは無責任な行為です。
魚が飼えなくなったら?まとめ
人間はおかしな生き物で・・・ハエや蚊は殺して良いくせに、犬や猫はダメ。魚も可哀そう。…ホント勝手なものです。
『最後まで責任を持って飼育する』というのが最良だという事は言うまでもありませんが、病気や事故など予測できない事情はたくさんあります。飼えなくなる事自体が自分勝手だとは全く思いません。
場合によっては飼育者本人ではなく、家族が後処理をしなければならない場合もあるでしょう。
そんな時、なんとか1つでも多くの命が生き残れるように…との願いから、『魚を飼育できなくなったらどうすれば良いの?』の方法をいくつかご紹介しました。
うーむ・・・・
今回は内容が内容だけに下らないネタを混ぜる事ができませんでした。困りました、これではいつも戯言・水三輪ではありません。…あ、ではこうしましょう!
『もうクマノミちゃんを飼ってあげられないの…』とか『可愛いスズメダイちゃんのお世話ができなくなりました…』などといった方(女性限定)がいたら、私が請け負います!いえいえ、お礼なんていりません。ホントですって。
え、そこまで言うなら…じゃあ一緒にお食事でもっ!