育てたい…たとえカーリーだとしても!

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海水水槽を長く続けていると必ず出会う単語『カーリー』

購入してきた生体、ライブロック、サンゴ、それらの飼育水などなど…様々な進入経路であなたの水槽に「おじゃましまーす」と入り込み、わっしょいわっしょいと増えていく。ちぎればむしろ増え、駆除剤を使っても根が残っていれば復活し、移動するクセにその元の位置に残してきたわずかな細胞片からもまた生える。強烈な繁殖力から『水槽のペスト』の異名を持つ嫌われ者ですな。

ちなみに『カーリー』と呼ばれていますが、それは別のイソギンチャクの呼称。我々がカーリーと呼んでいるものはアイプタシア属のイソギンチャクを指し、セイタカイソギンチャクが和名になります。しかし誤って広まってしまった『カーリー』の呼び名が定着し、もうカーリーでいいんじゃね状態。

「おっと、正しい名称を知らないの?僕は知識のある人間だからセイタカイソゴンチャクと呼ぶに決まっているじゃない」

…てな感じに『あえて一般的ではない語句を使用して知識者ぶるタイプ』は好きではないので、当記事では普通に浸透しているカーリーと言う名称を使っています。

というか「セイタカイソギンチャク」だと長いので「カーリー」のほうが打つのが楽なんです。

カーリーは怖くない

慌てない

ブログや掲示板などでもよく話題に登るカーリー。その嫌われっぷりから水槽経験の浅いビギナーなどが過剰に反応してしまう事もあります。

質問掲示板などでも、いったいドコに何が写っているのかわからないような写真を添付して

「これカーリーですか!?カーリーなんですか!?」

…とテンパった質問を時々見かけます。それに対し…

「はい、カーリーです。ご愁傷さま、終わったね」

といった感じに、ベテランぶったド素人が返答するのもよく見かけるパターン。

いやいや、終わらんて。生体やライブロックを追加していけばよくある事ですし、それ以前にその写真カーリーじゃないし。

まぁ私も海水水槽を始めたばかりの頃は何もわからず、些細な謎生物にいちいち右往左往していましたので…あまり偉そうな事は言えないんですけど。

ここから本題

全長5mm程度になればカーリー判別は容易なのですが、ごく小さい場合だと判断に迷うことがあります。私も以前はカーリーに対して「疑わしきは罰する」の姿勢で対処していて、2~3mmのものでもイソギンチャクだったらとりあえず駆除。

愛用のアイプタシアXで「悪・即・斬!」てなもんですよ。

しかしふと思ったのです。やはりカーリーではないイソギンチャクも殺しているのではないか…そもそも悪ではないのではないか…と。

「ち…違うっ!オレはカーリーなんかじゃ…ぐぎゃー!」

てな感じに、なんの罪も害もないイソギンチャクを虐殺していたとしたら、あまりにも罪深いじゃないですか。そんな私を神は許してくれるのでしょうか。いえ、許してくれないはずです。たぶん。

イソギンチャク発見

てな事を考えながら日課のライブロックパトロール(ただひたすらライブロックを愛でる行為)をしていて発見。久しぶりのイソギンチャクです。体長は2mm程度。写真わかりづらくてすいません。

普段であればすぐにアイプタシアXをひっ掴むのですが、今回はまずは落ちついて相手の話に耳を傾けてみましょう。何事においても対話が大事ですよね。

「…もしもーし。君はドコから来たの?昨日まではいなかったよね?」

・・・(脳内でイソギンチャクと会話中)・・・

「うんうん…そうかー。で、他にも仲間はいるの?」

・・・(5分経過)・・・

「そうかー、最近いろいろ厳しい時代だもんね。ところであの話は知ってる?」

・・・(10分経過)・・・

「…え、まじで!?あんなに可愛い顔して、そんな事までしてるの!?」

・・・(15分経過)・・・

「なるほど。わかった」

…というわけで、長い話し合いの末に育ててみる事にしました。小さくとも命。

よーし!そうと決まれば、気にせず存分に可愛がるぞー!可愛がると言えば?そう、エサです。エサやりです。

ズーブラスト

とりあえず近くにあったコレ。マイクロブラスト。【夜間専用】と書かれていますが、昼間にあげても呪われたりはしません、たぶん。

いきなり適当なエサをぶっこむのもどうかと思いますが、もうこちらからの一方的な愛情で与えてみましょう。ほーれほれほれ。

イソギンチャク給餌

おお、なんかウネウネさせながら喜んでいるようにすら見えますな(憶測)。

あれ?写真を拡大して見てみると・・・いや、種類は考えない事にしましょう。これはただの『可愛いイソギンちゃん』です。種別は関係ありません。白人も黒人も黄色人種も全て『人間』なのと同じです。

あとがき

発見して即記事にしてしまっているので、彼の経過は後ほどあらためてご報告。写真を見て種類がわかった方も、とりあえずそっとしておいてください。私がアクアリウムに求めているのは【正解】ではなく【遊び心】ですので。

コイツには大きく育ってもらって、その結果をこちらでご報告して楽しんでいただければ幸いです。

追伸・経過報告

残念ながらその後、このイソギンちゃんはいなくなってしまいました…。

拡大写真ですぐにわかった方もいたと思いますが、彼はカーリー(セイタカイソギンチャク)ではありません。しかし正式な名称はわからず。

私はよく水槽に新鮮な牡蠣殻を入れて謎生物の繁殖を楽しむのですが、この種類のイソギンチャクは頻繁にくっつくのよね。うーむ、なんという名前だったのだろう…。

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