【水槽の設置場所】床の耐荷重は?二階は?メタルラックは?

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小さな金魚鉢程度であれば何も気にする必要はありませんが、ある程度以上の大きさの水槽を置くとなると『どんな台に乗せれば?…重すぎて床が抜けたりしない?』と心配になる事もあるかと思います。

水を入れた水槽は、それはもう予想以上に重くなります。

水量が40リットルであれば単純に40kg。60リットルであれば60kg。それに水槽自体の重さが加わります。

そして底砂やライブロックは水よりも重いので、入れれば入れたぶん重量は増加。さらにポンプやフィルターなど設備の重量も加算されます。

床の耐荷重

まずはちょっとだけ面倒な話を。一般的な住宅の床の耐荷重は、最低基準が「180kg/㎡」になります。

これは「1平方メートルあたり、最低でも180キロまで耐えられるように作りましょう」という事になります。

ところがこれがまたクセモノ。単純に計算してしまうと、

「じゃあ50平方センチメートルで90キロ?10平方センチメートルだと18キロしか耐えられないの??」

と思ってしまいます。これだと、体重100キロの人が片足ケンケンで家を飛び回ったら床があちこちヘコんでしまいますし、それどころか高さのある本棚すら設置できません。

ベッドでパートナーと夜の営みをしている時など、たかだか10㎠程度しかない足4本に「ベッドの重さ」+「寝具の重さ」+「男女二人分の体重(人によっては同性の場合もあり)」の重量がかかっているうえに、さらに長時間激しく動くわけですから・・・。さらっと計算してもベッドの足1本あたり30~40kgの重量がかかっています。

しかし実際のところ、毎晩毎晩ハッスルしたところでベッドの足が床を突き破ったりする事はありません。

この基準は部屋全体の面積に対して総重量の目安…という計算になりますので、局所的に考えて一概に「有り」とか「無し」とか言えないのが難しいところです。

できるだけ「面」で支えよう

…という事で、話を夜の営みから水槽の設置に戻します。

「普通の住宅」で「小~中型の水槽」であれば、床全体の耐荷重は問題ありませんが・・それでも「点」で支えると、部分的に床がヘコむ危険があります。できるだけ面で支えましょう。

市販の水槽台には、大型用でありながら面で支えるタイプではない商品もあります。

こういった四つ足タイプのものですと、水槽と設備、さらに水槽台の重量でかなりの重量が小さな足にかかることになります。できれば床に厚いコンパネなどを敷き、その上に乗せましょう。

キャビネットタイプは水槽台自体が重くなりますが、基本的に面で支える形状になっているので安心です(例外もあります)

設置場所

では水槽の設置について、よくある疑問や置かれがちな場所ごとに詳しく追ってみましょう。

水槽を二階の部屋に設置

これも人によっては「危険」という方もいますので、あくまでも「個人的な経験と見解」としてください。

私としては二階に水槽設置は余裕で「有り」です。

8畳ほどの部屋に60cm水槽を2本&45cm水槽を数本設置して長期間生活していたことがありますが・・引っ越し時にも床のヘコミや傾きはありませんでした。

ただし、1階部分の構造は注意してください。

水槽を設置する真下が、広い部屋の中心になるような場所は避けたほうが良いと思います。図面が見れるのであれば、できるだけ壁や柱などの上が良いでしょう。

2階の設置する部屋内でも、できるだけ壁沿いのほうが頑丈です。部屋のど真ん中に水槽を設置する人は少ないとは思いますが・・。

ちなみにアパートなどの賃貸集合住宅では、床の痛みや水漏れの危険から「大きな水槽の設置」は嫌がられる事が多いです。バレないようにコッソリ・・・と言いたいところですが、できればしっかり許可をとりましょう。

玄関の下駄箱の上

多くの人の目に触れる場所なので、インテリアとして置きたくなる気持ちはわかります。実際、金魚水槽などを玄関に置いている方は多く見かけます。

・・・が、一般的な下駄箱は水槽のような重量物を長期間乗せるようには作られていません。

設置したばかりの頃は大丈夫と感じても、長く置いているとたわんでくる事があります。

さらに玄関は温度差が激しい場所でもあります。家の中の隅々まで空調管理されているような豪邸は別ですが、一般的な家の玄関の温度は外気温とさほど変わりません。冬は寒いですし、夏は風通しが悪くて暑かったりします。

「どうしても下駄箱の上に置きたい!」というのであれば、しっかり補強などしたうえで、水温の変化にも注意して設置しましょう。

メタルラック

これもよくあるパターンです。基本的に「メタルラックに水槽はダメ!」と言われる事が多いです。

しかし「注意すべきポイント」をしっかり対策すれば、メタルラックでも問題ありません。ただしせいぜい60cm水槽まで。できれば45cm以下が望ましいです。

もちろん、そのメタルラックに表記されている耐荷重を超える場合はダメですよ。

注意すべき点は「足」「天板」です。

「足」は必然的に四点になるので、可能であればコンパネなどを敷いて面で支えるようにしましょう。

そしてキャスターを取り付けるのはやめましょう。長く重量がかかっているうちに潰れてしまって水槽が傾く事があります。

「天板」のほうは意外な落とし穴。通常のメタルラックは金属の格子状になっていますが、これがけっこうたわむんです(商品によって差あり)。底がガラスの水槽では、最悪の場合ヒビが入る危険もあります。

天板には頑丈な板を敷くなどしましょう。

水槽の設置場所・まとめ

最も安心の結論は「しっかりした専用の水槽台に置く」です。

そのうえで、面で支えるなど床の事を考えましょう。

設置場所が二階であっても、相当築年数が経っていたり極端な構造をしていない限り問題ありません。

さらにオススメなのが、水槽台の下にあらかじめ防水シートを敷いておくことです。

水槽台に水槽を乗せて立ち上げてしまうと、もう動かすのは困難になってきます。壁沿いに設置する事が多いと思いますので、水槽台の裏側だけでも防水シートを敷いておくと水タレやハネで床を腐食させる事がなくなって安心です。

万が一多少水漏れしたり、地震で水があふれたりした場合にも被害を緩和する事もできます。

高い防水シートを購入するのをためらう場合は、安いビニールシートでも全然OKですよ。

注)ただし防水シートやビニールシートは湿気を通さないため、環境によってはシートの下がカビたり腐食したりする恐れがあります。

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